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 パナソニックは,ミラーレス機のレンズ交換機「DMC-G2」を日本で発表した(プレス・リリース)。想定実売価格は,本体のみが8万円,3倍ズーム・レンズ付きが9万円,ズーム・レンズ2本付きが12万円。発売日は2010年4月28日である。

 DMC-G2の他社商品と比べた優位性は,主に二つある。第1は,背面モニターを用いた撮影についてタッチ・パネルを用いた操作が簡明であること(海外発表時の記事)。ただしEVFを用いた場合の操作性は,同社従来機「DMC-G1」とほぼ変わりない。

 第2は,動画撮影時にオートフォーカス(AF)が”まとも”に動作すること(関連記事)。具体的には,被写体の動きを追いかけてピントを合わせ続けられるようになった。こうしたAFを備えるレンズ交換機は,民生用では世界初とみられる。

 背面モニターを使って動画を撮っているとき,撮りたい人物が画面左から右に動いたとしよう。ユーザーはその人物が映るタッチ・パネルの該当個所を指で押さえ,人物の右への動きに合わせて指をスライドさせればよい。ピントはその人物に合い続ける。今回のAFは,撮りたい人物がカメラに近づいたり離れたりする前後方向の動きにも,ある程度有効である。

 撮像素子が1枚しかないのに,前後方向の動きを検知できるのは,ユーザーが知覚できないほど細かく・素早く,レンズが前後方向に動き続けているためだ。詳細は確認できなかったが,動画用AFの処理の流れはおおむね次のようになっている。

 合焦用レンズがB地点を中心に,A地点(合焦対象物が撮影者に近づくと合焦に好適)とC地点(撮影者から離れると合焦に好適)の間を往復していたとする。AFを開始したばかりの時は,合焦対象物の画像のコントラスト比はB地点で最も高い(最もピントが合っている)。だが,合焦対象物が動いて撮影者から遠くなると,C地点でのコントラスト比の方がB地点より高くなる。すると今度は,C地点を基準にB地点とD地点(撮影者から一層遠くなった時,合焦に好適)の間でレンズを往復させる。こうして合焦対象物の前後方向の動きに対処している。

 以下に,発表会場で取材した要点を記す。

◆部品

○撮像素子は販売中の「DMC-GF1」と同じ
A-D変換器を集積していない。画素ピッチは4.36μm。

○画像処理LSIの設計ルールは,従来と同じく65nm

○タッチ・パネルの方式は「感圧式」(説明員)
抵抗膜方式を指すとみられる。今回DMC-G2に搭載したタッチ・パネルはマルチタッチに対応しないため,高価な静電容量式パネルが必要なかった(関連記事方式別の特徴)。

◆商品企画

○タッチ・パネルによって操作を簡明にした理由
「レンズ交換機はこれまでカメラの世界市場の1割しか獲得できていない。9割のカメラ需要には応えられていなかったといえる。その主たる原因の一つを,我々は操作の難しさにあると考えた」(パナソニック AVCネットワークス社 DSCビジネスユニット 企画グループ 開発企画チーム 参事の井上義之氏)。
簡単さを強調するためDMC-G2では,撮影シーンに応じた画質や露光条件の自動調整機能「おまかせiAモード」に向けた専用ボタンを設置した。おまかせiAモードを有効にすると,ボタンは青色に光る。なおDMC-G2でもパナソニックはこれまで通り,国内で女性ユーザーの獲得に特に注力する。

◆事業目標,ラインアップ

○DMC-G10を発表しなかった理由
「DMC-G10は基本的に,低価格志向が強い地域に適した商品。日本での扱いはまだ決まっていない」(パナソニックの井上氏)。

○2010年のレンズ交換機の国内市場で台数シェア20%の獲得を目指す
世界市場におけるシェア目標は明かさず。ただし日本と同様に,高価なカメラが売れやすい香港や韓国に加えて,最近ではマイクロフォーサーズ機の販売が英国で好調になった。「レンズ交換機に対する我々のアプローチは,海外の消費者にも受け入れられ始めた」(パナソニック AVCネットワークス社 ネットワ-ク事業グループ DSCビジネスユニット 企画・一眼レフ事業担当 総括部長の房忍氏)。
DMC-G2の発表会を日本に先立ち英国で開いたのは,「現地法人の強い要望による」(房氏)。「PMA 2010」に出展しなかったのは,パナソニックが2010年3月11日からパシフィコ横浜で始まる「CP+」に注力しているため。

○フルHD動画の撮影ニーズには,販売中の「DMC-GH1」または今後発売予定の「DMC-GH2」で応える

○2010年中にマイクロフォーサーズ対応レンズを10種類販売する

◆他メディアであまり言及されていない前機種との差

○EVFに写る画像のコントラスト比がやや低くなった
DMC-G1では合焦が分かりやすい一方で,光学ファインダーの像に比べてギラついているように感じられる場合があったため。

○本体に付属するレンズは,ズーム倍率がわずかに低下し,解像力も従来品ほどは高くなくなった(従来の付属品の仕様今回の仕様
価格競争力を高めるためである。一方で,今回のレンズは30g軽くなっている。主にカメラ本体とかみ合わせる部品の材料を金属から樹脂に変更したことによる。

◆その他

○発表会でパナソニックが述べた「超解像技術」は,実質的にはadaptiveなシャープネス処理
特に画素数を増大させるといった過程を経ていない。エッジ,ディテール,グラデーション部に分けて補正量を決めている。

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