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 カシオ計算機は,2010年3月11~14日にパシフィコ横浜で開催された「CP+」(camera & photo imaging show)にデジタル・フォトフレームの試作機を出展した。量産時期や価格は未定としている。本機は,大胆な画像処理によって絵画のような画像を作り出して表示できる。展示パネルでは「あらゆる写真を”芸術”に変える」とうたっていた。さらに「Flash Lite 3.1」に基づくウィジェットも動作する。無線LANにも対応した。

 ただ,どうだろうか。こうした特徴だけではカシオらしくないと筆者は思った。そこで話を聞き込んでいくと,既存のデジタル・フォトフレームに対して強い問題意識を持っていることが分かった。回答者は,カシオ計算機 羽村技術センター QV事業部 商品企画部 第一企画室の坂田勝氏である。

――なぜ,カシオがフォトフレームを手掛けるのですか?

坂田氏 私たちは,ごく普通のフォトフレームをつくりたいと考えているわけではありません。テレビ,ケータイに続く第3のディスプレイとは何なのかを考えています。そのカギは,ユーザーの生活や環境変化に敏感に適応することではないでしょうか。ところが今,市販されているフォトフレームには,それ以前の課題が幾つかあります。例えば,スイッチをオン・オフするのが面倒だし,同じ画像を繰り返し表示するので,ユーザーは飽きてくる。

 そこで私たちは,今回の試作機に人感センサを搭載しました。スイッチ操作なんて面倒なことをユーザーにさせているようでは,生活に溶け込めませんからね。写真が絵画のように変化するので,飽きにくい。これらによってフォトフレームという商品を,生活空間を演出する道具に成長させたいと考えています。

――気温を測ったりカメラでフォトフレームを見ている人も把握したりして,表示する画像を変えれば,一層ユーザーに適した画像を表示できそうですね。

坂田氏 えぇ,そうですね。ユーザーの生活や環境変化に適応するため,何をすべきか,これからも考えていきます。

――部品面について教えてください。ソニーは販売中のフォトフレームにカメラ用SoCを内蔵することで,画像処理機能を付加しています。しかし今回の試作機のような大胆な処理を高速に実行するには,カメラ用SoCでは荷が重そうです。

坂田氏 画像処理LSIについては,まだ決めていません。

――今回の試作機はFlash Liteに対応します。この点は,米chumby industries社のネット端末と同じです。

坂田氏 私たちが生み出したい商品は,chumby社とは違います。インタラクティブ性を追求せず,もっと受動的にユーザーが画像などを楽しめるようにしたいと考えています。