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図1 三洋電機のPNDを持つのはタレントの関根麻里さん
図1 三洋電機のPNDを持つのはタレントの関根麻里さん
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図2 左から「NV‐SD740DT」「NV‐SB570DT」「NV‐SB550DT」
図2 左から「NV‐SD740DT」「NV‐SB570DT」「NV‐SB550DT」
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図3 GPS信号の演算を工夫
図3 GPS信号の演算を工夫
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 三洋電機は2010年3月26日,「Gorilla」ブランドの簡易型カーナビ(PND)3機種を発表した(図1)。同社従来品の2倍となる16Gバイトと大容量のSSDを3機種すべてに搭載する。3機種とは,7型のタッチパネル付き液晶ディスプレイを搭載した「NV‐SD740DT」,5.2型で渋滞情報提供サービス(VICS)用チューナーを内蔵した「NV‐SB570DT」,同チューナーを内蔵しない「NV‐SB550DT」である。価格はオープンだが,それぞれ約8万円,約7万円,約6万5000円を見込む。3機種合計の販売目標台数は年間15万台。同社は,5.2型でVICS用チューナーを内蔵した「NV‐SB570DT」の販売台数が最も多いと予想する。発売日についてはNV‐SD740DTが2010年4月28日,NV‐SB570DTとNV‐SB550DTが同年4月22日となる。

 三洋電機は16GバイトのSSDを搭載することで,主に持ち運び時に向けた機能を強化した。例えば,歩行時に使いやすくするため,約10Gバイトの詳細な地図データを内蔵した。この容量は,高価な据置型カーナビとほぼ変わらない。歩行時に便利な歩道橋や階段なども表示できる。地図データは従来品と同様にゼンリン製である。

 このほか,音楽や写真,動画データを内蔵のSSDに記録できる自室で写真データを活用するため,一定時間ごとに様々なデータを表示する「フォトフレーム」機能を搭載した。「PNDを持ち運ぶ際に最も多い使われ方は,ドライブの計画を自宅で立てること。このため,自宅でもっと使ってもらえるようにしたかった」(三洋電機コンシューマエレクトロニクス 車載機器事業部 事業統括部 ポータブル開発部 部長の山下隆弘氏)という。

起動後約10秒で現在位置が分かる

 今回,GPS信号の受信手法を工夫することで,起動後の現在位置の推定時間を短縮した。「起動してから約10秒で現在位置を推定できる」(三洋電機の山下氏)。一般的に現在位置の推定は,四つの衛星による「位置情報」「時刻情報」「軌道情報」という3種の信号を受信した後に,これらのデータを基に演算することで実現する。ところが受信環境によっては,すべての信号を受信し終えるまでに時間が掛かっていた。このため,起動後に現在位置を推定するまでに数分かかることもあった。

 今回の開発品では,衛星の「位置情報」と「軌道情報」を受信しなくとも,「時刻情報」のみを受信すれば現在位置を推定できるように工夫した。衛星の「位置情報」と「軌道情報」は,前回終了時の履歴から推定する。ただし,古すぎる履歴情報では推定精度が落ちやすくなるため,「3日前の履歴情報まで使うようにしてある」(三洋電機の山下氏)という。衛星から「位置情報」と「軌道情報」を実際に受信した後は,現在位置を修正する。

 こうした現在位置の推定機能を強化するために,システムLSIの動作周波数を従来品の400MHzから500MHzに高めた。「衛星の『位置情報』と『軌道情報』の推定に,かなりの演算量を要する」(山下氏)という。

 このほか,電池容量を従来品と同等のまま,電池のみでの駆動時間を200分程度から270分程度へと約1.35倍延ばした。回路やソフトウエアの改良により,消費電力を約30%程度低減した。改良点は「多岐に渡る」(三洋電機の山下氏)という。例えば回路に関しては,搭載するICなどを「携帯電話機で使われているような低消費電力型のICをなるべく採用するようにした」(同氏)。DRAMには,Mobile DDR SDRAMを使った。ソフトウエアでは,「主に電源管理機能を強化した」(同氏)という。例えば,VICS機能をこまめに停止するなどの工夫をしている。

 センサについては,従来品と同様に,加速度センサ1個と角速度(ジャイロ)センサ2個を搭載する。液晶ディスプレイのメーカーは「従来品から変更していない」(三洋電機)ため,東芝松下ディスプレイ製とみられる。OSはITRONである。