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 船井電機は2010年5月11日,2010年3月期(2009年4月~2010年3月)の連結決算について説明した。売上高は前年度(2009年3月期)比4.0%増の3149億1100万円,営業利益は同690.9%増の111億4800万円の増収増益を確保した。コスト削減に加え,これまで赤字だったテレビ事業がわずかながら黒字化したのが増益の理由だという。経常利益は116億8400万円(前年度比852.9%増),純利益は103億2800万円(前年度は173億6400万円の赤字)だった。

 機器別の売上高は,液晶テレビやDVDプレーヤーなどの映像機器が2335億円(前年度比1.3%増),主にインクジェット・プリンターからなる情報機器が546億円(同21.4%増),その他が268億円(同1.5%減)である。映像機器の売上高では,テレビ関連機器が1636億円(同12.4%増)と増えた。液晶テレビは特に北米市場で大きく伸び,全世界で545万台を売り上げた。一方,2009年6月にデジタルSTBの生産を終了したため,その分の売上高である192億円が前年度より減少した。

 地域別売上高は,北米が2164億円(前年度比0.1%増),欧州が305億円(同16.2%減),日本が484億円(同30.5%増),アジア他が196億円(同48.5%増)である。日本で売り上げが伸びているのは,子会社のDXアンテナを通して販売している液晶テレビが,エコポイントの影響で好調だったためだという。

 決算説明会では,同社 執行役社長の林朝則氏(写真)が今後の戦略についても説明した。

 同社は2004年3月期には営業利益365億円,営業利益率10.7%を誇っていたが,2008年3月期には初の営業赤字に転落した。2010年3月期は営業利益111億円,営業利益率3.5%と,収益の改善は道半ばである。同社は,2012年3月期に売上高5000億円,営業利益250億円,営業利益率5%の目標を掲げている。

 これを達成するため,液晶テレビを年間1000万台販売することを目標に掲げている。林氏は「1000万台はメーカーとして生き残るための必要最低条件。これだけ売らなければ,グローバルなテレビ・メーカーとしては認めてもらえない」と語った。「当社は2005~2006年には米国だけで年間900万台のCRTテレビを販売していた。それを考えればできない数字ではない」(同氏)。

 また,BRICsの新規市場にも積極的に参入していく。2010年後半に中国市場に参入予定だ。既に販売パートナーを確保しているという。次いでブラジル市場への参入も計画している。Blu-ray Disc関連製品のラインアップ拡充やメカトロニクス関連事業の拡大も進める。

 なお,従来の委員会設置会社から監査役会設置会社に移行することも発表した。これに伴い,6月22日に開催する株主総会で8人の取締役が新任される見込み。これにより,執行役会長の船井哲良氏や林氏の後継となる経営者を育成していくという。