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2010年度の実証実験テーマ
2010年度の実証実験テーマ
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 雑誌コンテンツデジタル推進コンソーシアムは,2010年5月13日に第3回総会を開催した。同総会において,2010年度に実施する実証実験テーマとして,次の三点を掲げた。(1)同時配信実験,(2)ユニバーサルデザイン実験,(3)海外配信実験,である。

 同コンソーシアムは,雑誌コンテンツの電子配信を検討するために日本雑誌協会が2009年7月に設立したもの(Tech-On!関連記事)。2009年度には,第1弾の実証実験となる「parara(α)」を実施。各出版社が提供したさまざまな雑誌コンテンツを,パソコン向けに配信する実験を進めた。2010年度の実証実験は,この「parara(α)」を受け,さらに一歩進めたものにするという。

 (1)の同時配信実験は,紙の雑誌と電子配信の雑誌を同時に発行するという実験である。「parara(α)」では,既に紙の雑誌として発行済みのコンテンツを配信していた。今回は,このタイムラグをなくして配信する。これにより,出版社の紙面製作から発行までのフローを見極める考えだ。

 (2)のユニバーサルデザイン実験は,高齢者や視覚障害者などが利用しやすい電子雑誌のあり方を目指すもの。具体的には,テキスト読み上げ機能の実装について検討するという。

 (3)の海外配信実験は,文字通り,海外での雑誌コンテンツ配信について実験する。同コンソーシアムの調査では,アジアや米国などで日本の雑誌配信を希望する高いニーズがあるとする。こうしたニーズに対応する仕組みを検討する考えである。

 このほか2010年度は,「パートナー企業プログラム」を実施する。これは,関連企業(例えば,端末メーカー)と出版社の間の限定的な実験となる。今後,関連企業から個別の実験提案を受け付け,出版社はその実験に向けてコンテンツを提供する格好になるという。

 さらに2010年度は,ファイル・フォーマットについての検討も具体的に進めていく。XMLベースの標準(共通)フォーマットの実現を目指す。雑誌の構造を示す共通のメタデータの作成や,このメタデータをタグとして持つファイルの作成フローの検討などを進める予定だ。