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 三菱レイヨンは、速硬化性と高靱性を両立させた炭素繊維強化樹脂(CFRP)のプリプレグ(中間体)「Tough-QURE(タフキュア)」を開発した。既に、本格的な販売を開始しているという。スポーツ用品や自転車、自動車部品といった用途を想定している。

 従来の同種品(130℃硬化タイプ)よりも短時間での成形が可能で、生産性の向上が見込める。さらに、加熱硬化に要するエネルギ量も削減できるので、環境負荷軽減の点でも優れているという。具体的には、シートラップ成形(プリプレグを芯材に巻き付け、熱硬化後に芯を抜いて円筒形状の成形品を得る製法)において、130℃条件下での硬化時間を従来の1時間から30分に短縮した。プレス成形においても、140℃条件下で5分で硬化する。

 高靱性は、マトリックス(母材)であるエポキシ樹脂側の改良で実現した。具体的には、エポキシ樹脂にブロックコポリマーを添加する技術によって、樹脂の破壊靱性が従来品の1.4倍に向上した。さらに、成形工程中の加熱と加圧によりプリプレグ中の樹脂が流れ出す現象(レジンフロー)が少ないので、成形性も優れているという。