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 ルネサス エレクトロニクスとディジタルメディアプロフェッショナル(DMP)はそれぞれ,SoCとIPコアの検証に米Cadence Design Systems, Inc.の論理エミュレータ「Palladium」を適用した事例について講演した。これらの講演は,日本ケイデンス・デザイン・システムズのプライベート・セミナ「アクセラレーション・エミュレーションセミナー 2010」(5月26日に新横浜で開催)で行われた。

図1●EMMA Mobile/EV2の周辺も含めて,PalladiumIIIに実装した
右端は嶋田幸子氏。Tech-On!が撮影。スクリーンはルネサスのデータ。
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 論理エミュレータは,ソフトウェアが多い中で数少ないハードウェアのEDAツール。大規模論理の検証には威力を発揮するが,過去には,価格が高いことや,セットアップに時間がかかることなどが問題視されていた。EDAベンダーは「一昔前に比べてぐっと価格が下がりました」というが,高嶺(たかね)の花であることは,今もあまり変わらない。ただし,今回,2ユーザーの講演を聞くと,セットアップはかなり容易になったという印象を持った。

Cortex-A9を2個集積したSoC

 最初に登壇したのは,ルネサスの嶋田幸子氏(SoC第二事業本部 ホームマルチメディア事業部 HMプラットフォーム開発部 主任)である。同氏は,画像処理SoCの「EMMA Mobile/EV」の設計で,Cadenceの「PalladiumIII」を活用した事例を発表した。EMMA Mobile/EVは,1920×1080画素のフルHD映像コンテンツの再生に対応したSoCで,携帯型メディア・プレーヤーなどの携帯型AV機器に向ける(Tech-On!関連記事)。

 EMMA Mobile/EVはプロセサ・コアとして,英ARM Ltd.の「Cortex-A9」を搭載する。2品種ある。同コアを2個と3次元グラフィックス処理回路を集積した「EMMA Mobile/EV2」と,同コア1個を集積した「EMMA Mobile/EV1」(3次元グラフィックス処理回路なし)である。どちらの設計でもPalladiumIIIを使ったが,講演はEMMA Mobile/EV2をベースに行われた(図1)。