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送受信デモでの受信側の垂直偏波,水平偏波の分離の状況(左)と,QAMのコンスタレーション(右)
送受信デモでの受信側の垂直偏波,水平偏波の分離の状況(左)と,QAMのコンスタレーション(右)
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NHK技研敷地内に設置された,偏波MIMO用8素子八木アンテナ。
NHK技研敷地内に設置された,偏波MIMO用8素子八木アンテナ。
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 NHK放送技術研究所は2010年5月27~30日に開催した「技研公開2010」で,「次世代地上放送に向けた伝送技術」を披露した。現在のフルHD映像の16倍のデータ量を伝送する必要がある「スーパーハイビジョン」の実現に向けた一歩だとする。

 NHK技研は今回,テレビの地上放送向けのUHF帯34チャンネルの6MHz幅の帯域で,ハイビジョンの放送を4番組同時に伝送する実演を行った。4番組分の伝送容量は約60Mビット/秒である。1024値QAM(直交振幅変調)とOFDM(直交周波数分割多重)を組み合わせた「超多値OFDM」,MIMO(multiple input multiple output)と偏波多重技術を組み合わせた「偏波MIMO」という技術で実現したという。

 実演は,NHK技研の敷地内にあるグラウンドに一対のアンテナを約100m離して設置して実施した。アンテナには,2本のアンテナ素子を十字状に組み合わせ,さらにそれを8組並べた八木アンテナの一種を用いた。

 今後の課題としてNHK技研は,さらなる伝送容量の向上とポイント・ツー・マルチポイントでの送受信の実現,1024値QAMの信号を処理できる低コストで小型の受信器の開発などを挙げる。