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 HD映像の無線伝送規格「WHDI(wireless high-definition interface)」を推進する米WHDI LLCは,2011年第2四半期に公開予定の次世代仕様「WHDI 2.0」までのロードマップを明らかにした(発表資料)。WHDIは,5GHz帯を用いてHD映像を非圧縮で伝送できる無線規格である(Tech-On!関連記事)。

 WHDIのロードマップでは,まず2010年第4四半期をメドに,HDMI 1.4a規格の3次元動画の伝送に対応する予定だ。WHDI向け送受信チップセットを手がけるイスラエルAMIMON Inc.は,台湾・台北市で2010年6月1日~5日に開催された「COMPUTEX TAIPEI 2010」において,WHDIを使って3次元のHD映像を無線伝送する実演を見せている。チップセットにおいては,既に先行して対応が始まっている状況にある。

 2011年第2四半期に公開予定のWHDI 2.0では,1080pで60Hzの3次元映像や,4096x2160画素の動画伝送にも対応する方針である。さらに,WHDI 2.0では,無線LAN(IEEE802.11)を同時に利用できる技術を追加するという。5GHz帯の同一のチャネルを利用しながら,WHDIと無線LANが共存する仕組みを採用する見込みだ。「無線LANがチャネルを占有していない時間を活用して,WHDIのデータを送受信する」(WHDI,PresidentのLes Chard氏)。この技術を活用すれば,WHDIと無線LANの両機能を備える送受信チップセットを実現できるとしており,AMIMON社はその開発にも着手しているようだ。このほかWHDI 2.0では,低消費電力モードの拡充により,携帯電話機への搭載も可能になるとみている。WHDI 2.0対応の携帯機器は,2011年末~2012年初頭の出荷が期待されるという。

 家庭のHD映像の無線伝送規格にはWHDIのほかにも,ミリ波を活用する「WiGig」や,高速版の無線LANなどがある。2010年5月には,WiGigを推進する米Wireless Gigabit Allianceと,無線LANを推進する米Wi-Fi Allianceが連携することを発表している(Tech-On!関連記事)。この連携について,WHDI社のChard氏は,「IEEE802.11の共存技術を利用すれば,このような連携をあえて結ぶ必要はない」との認識を示した。またWHDIの送受信チップセットは,市場投入スピードが速く,ほかの規格に十分対抗できるとしている。