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 米Atmelは低消費電力化を図る独自技術「picoPower」を組み込んだ,32ビットのMCU「AVR UC3L」を発表した(発表資料)。AVR UC3Lは,静電容量式タッチセンサと周辺回路を内蔵している。

 picoPower技術を搭載したことで,待機時の消費電力を90%,動作時の消費電力を45%を削減した。待機電流は9nAに過ぎず,また動作時電流も165μA/MHzに抑えられている。これにより,UC3Lコアは同じ性能ならより低い消費電力で動作させることができ,消費電力が同じならより高い性能が得られる。

 picoPower技術は,スリープモードとアクティブ動作モードの両方で効果的に消費電力を削減できる。また,SleepWalkingと呼ばれる状態もサポートされる。これは周辺回路を極めて低い消費電力で動かすモードであり,CPUのスリープ中にも稼動させられる。

 MCU向けとしては高い1.5DMIPS/MHzの演算性能に加えて,DSPも内蔵している。USBやBluetoothヘッドセットなどのオーディオアプリケーションやゲームパッド,その他のHMIなどのアプリケーションに最適である。内蔵する容量式タッチセンサ・インターフェースは外部にPLDなどを用意する必要がなく,システムコスト低減に役立つ。またオンチップのフラッシュ・メモリはAtmelのFlashVaultコード保護機構で内容をプログラミング後に保護することができ,IP保護のためのオンチップストレージとしても利用できる。

 またUC3Lシリーズは非割込式の周辺回路イベントシステム,クロックエラー保護,高速起動のスペクトル分散クロック,周波数メータ,外部水晶精度の内蔵RTCやカレンダーモード,36のI/Oピン全部で利用できるPWM出力など,多彩な機能を内蔵している。

 AVR UC3Lの中でも「AT32UC3L0ファミリ」向けの開発キットとして,「AT32UC3L-EK」を用意している。これには消費電力の評価キットとAtmelのQTouchハードウエアが付属する。すべてのI/Oピンの機能が利用できるほか,無線アプリケーション向けに別売りとなるATAVRRZ600プラグインが利用可能である。このキットはAtmelのAVRデバッガで利用でき,またAVR UC3ソフトウエアフレームワークで利用可能である。キットは79米ドルで既に出荷可能である。

 AT32UC3L0は48ピンのQFP/QFN及びTLLGAパッケージで提供される。TLLGAパッケージの場合,サイズは5.5mm角である。量産は既に開始されており,1万個あたりの価格は3.18米ドルからとなっている。