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Broadcom社のMcGregor氏
Broadcom社のMcGregor氏
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 米Broadcom Corp.は,次世代移動通信規格「LTE(long term evolution)」のベースバンド処理LSIを開発中であることを明らかにした。

 Broadcom社のPresident兼CEOであるScott A. McGregor氏が,日経エレクトロニクスの取材に対して明らかにしたもの。同社はこれまで,LTE用ベースバンド処理LSIの出荷時期などについては,一切明らかにしていなかった。同氏は,引き続き出荷時期は公表できないとしたものの,「LTE向けチップは,必ず手掛ける。この市場は確実だ。LTEは当社にとって,非常に重要な技術になる」(McGregor氏)と語るなど,強い期待を表明した。

 Broadcom社は,携帯電話機向けベースバンド処理LSI(GSMやEDGE,および3G)をこれまでに,フィンランドNokia Corp.や韓国Samsung Electronics Co.,Ltd.などに供給している。McGregor氏によれば,同社のベースバンド処理LSIの出荷個数は高い成長率で伸びており,同社の業績好調の一因になっているという。Broadcom社は2010年第1四半期に,過去最高となる14億6000万米ドルの売上高を計上するなど,好調な業績ぶりを示していた。

 McGregor氏はLTEについては,まずは携帯電話機ではなく,USBアダプタなどのデータカードへの搭載が主流になるとした。「当初はデータカード市場から始まる。LTEはハイスピードだが,その分消費電力が大きいため,携帯電話機ではなくパソコン向けのアダプタが向いている。その後,ベースバンド処理LSIのプロセス微細化が進み,消費電力が低減すれば,携帯電話機にも入っていくだろう」(McGregor氏)。

 Broadcom社はLTEに関しては,一般的なFDD型だけでなく,中国市場などで期待が高まる「TD-LTE」も手掛けるという。「FDDだけでなく,もちろんTD-LTEもやる」(McGregor氏)。一方でWiMAXについては,「WiMAXはどんどん小さなマーケットになっていくだろう。やはりLTEが主流になると考えている。WiMAXのサービスは部分的に始まっているに過ぎない。LTEは多くのインフラ企業が支持している」(McGregor氏)とした。