OKIは,スポーツクラブNASと共同で個人向けユビキタス健康サポート・サービスの実証実験を始める。OKIが研究開発を進めてきた,ユビキタス・ネットワークによって収集した大量のデータを分析し,人の行動や状況をリアルタイムに認識する技術(状況情報生成技術)を活用する。
今回の実証実験は,OKIが2008年度から進めている総務省の委託研究「ユビキタスサービスプラットフォーム技術の研究開発」の一環として実施する。実験期間は,2010年11月9日~2011年2月27日。スポーツ・クラブ「NAS大崎」(東京都品川区)において,最大50人のモニターを対象とする。
実証実験の概要は次の通り。スポーツ・クラブの利用者の上腕に小型の無線センサ・バンドを取り付ける。このセンサから収集したデータを基に,運動内容を自動認識する。ここに,OKIの状況情報生成技術を利用する。NAS大崎に設置されている20種類以上のトレーニング・マシンの運動の種類判別や運動状態の把握が実現できるという。利用者の運動内容は,継続的に収集され,運動履歴として蓄積される。このデータをSNSを通じて公開する。
利用者にとっては,無線センサ・バンドを装着して普段通り運動するだけで,自動的に運動履歴が蓄積され,インターネットを通して閲覧できるようになる。実証実験を通して,メタボリック・シンドローム対策や医療費抑制などへの有効性を検証するという。