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図1 講演するOrangeのGurrola氏
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図2 フランス ニースにおけるNFC搭載携帯電話を使った試験サービス「Cityzi」の概要
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図3 NFC搭載携帯電話サービスのエコシステム
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図4 講演するKT社のLee氏
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図5 KT社のNFC戦略
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 「NFC成功のためのピースがついに揃った。2010年はNFC(near field communication)にとって飛躍の年になる」。2010年11月18日,「Mobile Asia Confress 2010」(開催地:中国・香港,会期:2010年11月17日~18日)のモバイル・マネーのセッションに登壇したOrange(仏France Telecom Group社の携帯電話サービスブランド) Personal LoB Mobile,Strategy/Business Development,Vice PresidentのDaniel Gurrola氏はこう宣言した(図1)。

 NFCは日本で主流のFeliCaを含む非接触ICカードの規格である。FeliCa以外にも,ISO/IEC 14443 Type AやType Bと呼ばれる規格やRFIDタグ(ISO15693)などの規格が含まれる。ただし,Gurrola氏がNFCと称しているのは,FeliCaを除いたType A/Bベースの非接触ICカード仕様のこと。Type A/Bでは無線通信部分と,暗号化回路/情報格納メモリ(セキュリティ・エレメントと呼ぶ)のインタフェース仕様が規定されており,セキュリティ・エレメントをSIMカードに持たせることができる。FeliCaの場合は,このインタフェースが非公開であるため,携帯電話機側にセキュリティ・エレメントを搭載しなければならない。このため,情報を別の端末に移す場合に,手続きが複雑になってしまう。SIMカードにセキュリティ・エレメントが入っている場合は,SIMカードの差し替えだけで情報を移せる。

 フランスのニースでは2010年5月より「Cityzi」と呼ぶNFCのセキュリティ・エレメント搭載のSIMカードとNFCの無線通信機能を搭載した携帯電話機を使ったNFCサービスを展開中である(図2)。サービス内容は日本の「おサイフケータイ」とほぼ同じ。携帯電話機を使って小売店での決済ができるほか,電車の切符,クーポン代わりに使える。銀行や小売り,鉄道会社など業界を横断した提携が実現したという(図3)。2011年にはさらにこれを,フランス全土に広げる予定だ。

 Gurrola氏は「第1段階としてオープンな仕様を採用しながら,各国ごとにNFC搭載携帯電話機サービスを成功させる。さらに,各国のサービス事業者が相互提携することで,世界のどこに移動してもNFC搭載携帯電話のサービスを利用できる世界を作り上げる」というシナリオを示した。

 同セッションには,韓国KT社Personal Custmer Group,Mobile Data BU,DirectorのKwangkyoo Lee氏も登壇し,韓国でのNFCへの取り組みを紹介した(図4)。韓国では2010年10月から「Show Touch」というブランド名で,NFC搭載携帯電話機を使った決済やクーポンのサービスを開始しているという。このサービスには流通やガソリンスタンド,銀行なども共同で参加している(図5)。「2015年には47%の携帯電話機にNFC機能が載ると見込んでいる」(Lee氏)とした。