JSRは「東日本巨大地震」が同社へ与えた影響について,2011年3月17日午前9時現在の状況を明らかにした(同社の発表資料)。同社は14日の第1報に続き(Tech-On!関連記事),15日に第2報,16日に第3報を発表しており,今回の発表は第4報となる。
今回の発表によると,鹿島工場(茨城県神栖市)は依然,すべての生産ラインが停止している。工業用水や蒸気の停止状態が続いており,これらの復旧のメドは立っていない。同社が被害状況を調査したところ,船積みバースの設備や倉庫設備などに被害が発生しているという。ただ,製品出荷に関しては,17日から出荷が可能となった一部製品について再開した。同社は,さらに出荷体制の回復に努めていくとする。鹿島工場の今後の操業については,鹿島地区コンビナートの全般的な回復までに点検作業を進め,被害の出た設備の修復に努め,立ち上げ準備を進めていくとしている。
千葉工場(千葉県市原市)については,現状では問題なく稼働しているとした。ただ,一部製品については,原料などの入手に関して制約を受け,生産に支障をきたすおそれがあるとしている。