電子機器システムの上流設計に焦点を合わせた専門コンファレンス「DVCon 2011(Design & Verification Conference and Exhibition 2011)」(2月28日~3月3日に米カリフォルニア州San Joseで開催)からの2回目のレポート(Tech-On!掲載関連記事1:1回目のレポート)。今回は,LSI設計に関連した二つの非営利標準化機関である「Accellera」と「OSCI(Open SystemC Initiative)」が共催した「Town Hallフォーラム」の内容を報告する。
Accellera(SystemVerilogなどを扱う)とOSCI(SystemCを扱う)はこれまで基本的に独立して動いてきた。その2機関が,DVCon 2011の初日に当たる2月28日(月)の昼に,初めて共同でイベントを開催した。イベント名はTown Hallフォーラムである。約300人が参加した。DVCon 2011の開催直前にAccelleraは,Accellera標準として機能検証手法/言語の「UVM(Universal Verification Methodology) 1.0」を発表している(Tech-On!関連記事2)。UVM 1.0は,OSCI標準のTLM2.0へ対応する。これが,今回のイベント開催の切っ掛けになったと考えられる。
ランチどきの会議なので,円卓に用意された昼食を取りながら,ゆったりとパネル討論を聞く形式を想定して参加した。が,実際には,入口でランチ・ボックスを受け取り,スクール(教室)形式の会議場でサンドイッチをつまみながら,会議は進行した。ただし,その分だろう,会議の中身は濃かった。