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 出光興産は、八戸油槽所(青森県八戸市)の設備の復旧、点検を終え、2011年3月30日から本格的な入出荷を再開した(ニュース・リリース)。同油槽所では、東日本大震災後に津波による電気設備の損傷、停電などの影響から、同月20日に再開したタンク在庫分の出荷を除き、本格的な入出荷を停止していた。

 同油槽所には、同月30日の8時30分に5400kL(ガソリン2500kL、灯油1200kL、軽油1700kL)の石油製品を積載した石油タンカーが着桟。同油槽所のタンクローリー40台で青森県内および岩手、宮城県に配送する計画だ。

 同社によれば、同油槽所の再開をもって東北地区における同社の石油製品出荷基地は全て復旧した。今後は、被災地を中心に東北地方への安定的な石油製品の供給とサービス・ステーションの復旧にさらに力を尽くすとしている。

 なお、同社では、2011年度に予定していた創業100周年記念行事の一部を中止し、その費用を含めた5億円を義援金として寄贈する(青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県の各県に1億円ずつ)。

 同社は現在、東北エリアに向けて石油製品を供給するために、北海道、千葉、愛知、徳山の各製油所で石油製品をフル生産中。日量にして64万バレルの石油製品を生産している。

 同社には東北エリア向けの石油製品出荷基地として八戸、塩釜、日立、秋田、新潟の各油槽所がある。出荷エリアは八戸油槽所が青森、岩手、宮城の各県、塩釜油槽所が宮城県、日立油槽所が福島、茨城の各県、秋田油槽所が青森、秋田、山形の各県、新潟油槽所が新潟、福島の各県となっている。八戸油槽所には北海道製油所から、塩釜油槽所には北海道、千葉、愛知の各製油所から、日立油槽所には千葉、愛知の各製油所から、秋田油槽所には北海道製油所から、新潟油槽所には北海道と徳山の各製油所から石油製品が供給される。