旭化成は2011年4月1日、被災により操業を休止している工場の復旧見通しを発表した。4工場のうち3工場が同年4月中に操業を再開する。
現在操業を休止しているのは、(1)電源系LSIを生産する旭化成パワーデバイス石巻事業所(2011年4月1日に旭化成東光パワーデバイスから社名変更、宮城県石巻市)、(2)軽量気泡コンクリート(ALC)を生産する旭化成建材の境工場(茨城県・境町)、(3)フェノール樹脂製発泡体(フェノールフォーム)の断熱材を生産する旭化成建材のネオマフォーム工場(茨城県・境町)、(4)塗料原料のアルミペーストを生産する旭化成メタルズの友部工場(茨城県笠間市)、の4工場。
停電と断水、生産設備と建屋内装の一部損傷の被害を受けた(1)旭化成パワーデバイス石巻事業所は、4月5日から部分的に操業を再開する。順次稼働範囲を広げていく予定。
停電に加えて、生産設備と製品在庫、建屋が一部損壊した(2)旭化成建材境工場と(3)旭化成建材ネオマフォーム工場は、それぞれ4月中旬と4月下旬から順次操業を再開する。ただし、これら3工場では、電力や原材料の調達、現地の物流の状況によって不安定な操業となる可能性があるという。
生産設備などの一部が損傷した(4)旭化成メタルズ友部工場については、操業再開までに2~3カ月かかる見通し。