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 日本ゼオンの子会社であるゼオン化成は、江蘇省常熟市「東南経済開発区」に瑞翁化成塑料(常熟)有限公司(ZKC)を設立した。 2012年4月に塩化ビニル樹脂(PVC)を原料とするパウダースラッシュ材料(PSC)の生産開始を目指す。立ち上げ時の生産能力は1000~2000t/年、市場の拡大にあわせ、最終的には4000~5000t/年の生産規模に拡大していく。

 ZKCは拡大する中国自動車市場に対応して、安全、安価な自動車内装用材料を現地で供給するために設立、ゼオン化成のPSC開発営業部、日本ゼオンの加工品開発研究所と連携して、市場の要請に対応する体制を作る。常熟市は交通アクセスに優れ、充実したインフラ環境を背景に国家レベルの自動車部品科学技術基地を目指している。

 PVC/PSCは低温特性を改良したことにより、助手席正面のエアバッグ展開口(溝)が見えないインビジブル・エアバッグ・システムの表皮材に適応できるようになった。既にマツダが採用したほか、国内外の自動車メーカーで採用に向けて検討が進んでいる。