米Microchip Technology Inc.は,ローサイド・スイッチの駆動に向けたMOSFETゲート・ドライバICの品ぞろえを拡充した(ニュースリリース)。ドライバ回路を二つ集積した。ピーク出力電流が異なる3品種を投入した。ピーク出力電流が4.5Aと大きい「MCP14E3/4/5」と,3Aの「MCP14E9/10/11」,2Aの「MCP14E6/7/8」である。いずれも,サーバーやデスクトップ・パソコン,ノート・パソコンに搭載するスイッチング電源のほか,パルス・トランスの駆動,ライン・ドライバ,モーター/ソレノイドの駆動などに向ける。
ピーク出力電流が4.5A品の特性は以下の通りだ。入力電圧範囲は+4.5~18V。伝搬遅延時間は50ns(標準値)。大きな容量性負荷の駆動も可能だ。例えば,2200pFの負荷の充電/放電は15nsで,5600pFの負荷の場合は26nsで実行できる。入力論理信号は,TTLとCMOSに対応する。MCP14E3/4/5の違いは,ドライバ出力の構成にある。「MCP14E3」は,二つのドライバ出力とも反転(インバーティング)。「MCP14E4」は,二つのドライバ出力とも非反転(ノンインバーティング),「MCP14E5」は,二つのドライバ出力がコンプリメンタリ構成。すなわち,一つが反転(インバーティング)でもう一つが非反転(ノンインバーティング)である。
1.5Aの逆電流に対するラッチアップ保護機能を備える。全端子とも,最大4KVのESD(静電気放電)耐圧を確保した。動作温度範囲はいずれの品種ともに-40~+125℃。パッケージは,実装面積が6mm×5mmの8端子DFNと,実装面積が4.9mm×3.9mm(端子部を除く)の8端子SOPの二つを用意した。1万個購入時の米国での単価は,いずれの品種ともに8端子DFN封止品が1.36米ドル,8端子SOP封止品が1.24米ドルである。