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今回のプロジェクトの概要 NECのデータ。左下はモルジブの位置で,外務省のデータ。
今回のプロジェクトの概要 NECのデータ。左下はモルジブの位置で,外務省のデータ。
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 NECは,モルジブ共和国の最大手通信事業者であるDhiraagu (Dhivehi Raajjeyge Gulhun Pvt. Ltd.)から,光海底ケーブル・システム一括受注したと発表した(ニュース・リリース1)。設備調達から敷設工事までのフルターン・キー型で請け負った。

 受注したのは,モルジブの首都マーレを拠点に南北に延びる全8島を結ぶ総延長約1017キロメートルの光海底ケーブル・システムである。初期伝送容量は毎秒20Gビット/秒である。プロジェクト名は,Dhiraagu Domestic Submarine Cable Network(DDSCN)という。Dhiraaguによれば,契約金額は2170万米ドルである(ニュース・リリース2)。

 NECの発表によれば,モルジブは約1200の島々から成り,同国内の通信は主に伝送容量の小さいマイクロ波または衛星通信で行われているが,慢性的な伝送容量不足を解消すべく,現在,光海底ケーブル通信への移行が段階的に行われている。

 NECは,2007年1月に同国初めてとなるモルジブとスリランカを結ぶ国際光海底ケーブル・システムとモルジブ国内5島を結ぶ国内光海底ケーブル・システムを完成させた。今回受注したシステムは,同システムと接続される予定で,モルジブの国際通信環境は飛躍的に高まることが期待される。