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Broadcom社のEdward Doe氏
Broadcom社のEdward Doe氏
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 米Broadcom社は12日、携帯電話事業者の通信機器向けLSIシリーズ「BCM56440」を発表した(ニュース・リリース)。これまで最大7個のASSPで実現していた機能を1チップに集約。同社の従来品と比べ消費電力を50%減らした。40nmのCMOSプロセスで製造、既にサンプル出荷中という。

 BCM56440はモバイル・バックホール(点在する基地局を収容して,コア・ネットワークへ接続するネットワーク)を構成するスイッチ機器やルータに向けたLSIで、これまでTDM(時分割多重)方式で構築していたネットワークをEthernet方式に切り替えられる。Ethernet方式とすることで、LTEなど高速の移動通信ネットワークに必要な帯域を安価に実現できるという。

 Ethernet対応の基地局のほか、従来のTDM方式の基地局に接続することもできる。「東日本大震災で被災した移動通信ネットワークの復旧にも役立つと確信している」(Broadcom社, Infrastructure and Networking Group, Product Management, DirectorのEdward Doe氏)。

 最上位版のスイッチ容量は72Gビット/秒。2011年第4四半期に量産出荷を始める。価格は1万個購入時で200米ドル前後。