情報通信研究機構(NICT)は、東日本大震災の被災地の避難所を回ってコグニティブ無線ルータを設置し、インターネット接続環境を構築する取り組みを進めている。4月5日、岩手県内の避難所の1つである大槌町立安渡小学校に設置したのを皮切りに、これまでに10カ所ほどの避難所にルータを設置したという(ニュース・リリース)。
今回NICTが設置したのは、2009年3月に発表した無線ルータ(ニュース・リリース、図1)。第3世代携帯電話(3G)、PHS、モバイルWiMAXなどの通信モジュールを挿すことで、複数の無線通信システムから最適な回線を探し出し、無線LANのアクセスポイントとして周囲にネット接続環境を提供できる。
回線は主にNTTドコモの3G回線とウィルコムのPHS回線に接続している。ルータを設置することで50~100mの圏内でネット接続を利用できるという。