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 日亜化学工業は、東京ビッグサイトで開催中の「Photonix 2011」において、緑色半導体レーザの新製品や試作品を披露した。緑色半導体レーザの新製品「NDG1114T」は発振波長が515nmで、連続発振時の出力は25mWである。シングル・モードで発振する。2010年に製品化した品種はマルチモードだった。

 バイオ・メディカル分野の機器のほか、測長器などに向ける。こうした用途ではArレーザや緑色SHGレーザが使われており、今回発表したシングル・モードの品種は性能的に代替可能である上に、機器の小型化が図れるとする。緑色半導体レーザは小型であり、かつ直接変調という特徴がある。現在、試験的なサンプル出荷ができる状況とする。直径5.6mmのCANパッケージに緑色半導体レーザ素子を封止している。

 日亜化学工業は、発振波長が520nmの緑色半導体レーザの開発品も参考出展した。現在、緑色半導体レーザの発振波長を長くして光の色をより緑色に近づけることを、企業や研究機関で競っている状況である。発振波長が520nmまで長くなると「ほぼ緑色に見える」(同社の説明員)とする。

シングル・モードの緑色半導体レーザに関する展示パネル
シングル・モードの緑色半導体レーザに関する展示パネル
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発振波長が異なる各種半導体レーザ。発振波長は、左側から375nm、405nm、445nm、457nm、473nm、488nm、515nm、520nm
発振波長が異なる各種半導体レーザ。発振波長は、左側から375nm、405nm、445nm、457nm、473nm、488nm、515nm、520nm
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