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 野村総合研究所は、東京電力管内の電力不足に備えた家庭の節電対策について、4月上旬に実施したアンケートに基づく提言を発表した。いくつかの節電対策を講じることで、一般的な家庭で696Wの電力を節約できる(ニュース・リリース)。なかでもエアコンの使用台数を減らすことで高い節電効果を見込めるという(図1)

 野村総合研究所は4月1日~4日にインターネット上で実施したアンケートをもとに、3月の電力不足に対応した節電対策の実施率を集計した。「照明をこまめに消灯する」は86%の世帯が実施していた一方、「使用するエアコンの数を減らす」は34%にとどまっていたという(図2、3)。「ここに大きな削減余地がある。家庭内ではなるべく1つの部屋に集まり、他の部屋のエアコンを切ることで、大きな節電効果が期待できる」(同社 未来創発センター ICT戦略研究室 上級コンサルタントの伊藤剛氏)。

 エアコンの設定温度を1度上げた場合、東京電力管内の節電効果は20万kW。使用台数を減らした場合は81万kWに達するという。

図1 主な節電対策を講じた場合の1世帯あたりの期待節電量
図1 主な節電対策を講じた場合の1世帯あたりの期待節電量
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図2 主な節電対策の実施率
図2 主な節電対策の実施率
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図3 エアコン台数の削減には高い節電効果が見込める
図3 エアコン台数の削減には高い節電効果が見込める
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