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電子カルテの文章から副作用情報を抽出するイメージ
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 富士ゼロックスは、2011年7月13~15日に東京ビッグサイトで開催中の「国際モダンホスピタルショウ2011」において、医薬品による副作用情報を電子カルテの文章から自動集出するシステムを展示した。東京大学医学部附属病院、東京大学 知の構造化センターと共同開発したものである。今後、他の病院の協力なども得てシステムの有効性を確認する実証実験を始める予定であり、「2~3年後の実用化を目指す」(富士ゼロックス)という。

 製薬メーカーや医療機関に向けたシステムである。例えば、製薬メーカーはこれまで、医薬品市販後の副作用情報の収集のために、医療機関や医師に対して聞き取り調査を実施していた。しかし、結果が出てくるまで「一般に1~2カ月」(富士ゼロックス)という期間が必要だったり、その都度コストが掛かったりするという課題があった。

 これに対して今回のシステムを利用することで、「1日」(同社)という短期間での情報収集が可能になる利点が生まれるとする。さらに、医薬品による副作用情報は、製薬メーカーにとって新薬開発のベースとなったり、医療機関が医療の質を向上させるための裏付けになったりする。そのため同社は、こうしたデータが素早く抽出できる今回のようなシステムの需要は大きいと見る。

 今回のシステムは、富士ゼロックスの自然言語処理技術を活用して開発した。同社は従来から、ビジネス・ドキュメントの分野で、大量のテキスト・データから有用な情報を抽出し、効率的に集約分析する自然言語処理の研究開発に取り組んできた。これを医療現場に適用するため、東京大学医学部附属病院と共同研究を進め、医薬品や関連用語に適応する技術を開発したという。

 現時点での副作用関係情報の抽出精度は、抽出対象によって37~66%ほど。「この程度の精度で実際に使えるのか、あるいはより精度を高める必要があるのか、実証実験を通して見極めていく」(富士ゼロックス)という。