三洋電機は、デジタル・カメラ用SoC(System on a chip)設計で使う論理合成ツールと論理機能の等価性検証ツールを、米Cadence Design Systems, Inc.製品に乗り換えた理由に関して講演した。この講演は、「CDN Live! Japan 2011」(日本ケイデンス・デザイン・システムズ社とイノテックが2011年10月13日に横浜市で開催)で行われた。

図1●講演する半田宗平氏
Tech-On!が撮影。スクリーンは三洋電機のデータで、同氏らが開発しているLSIを説明している。
[画像のクリックで拡大表示]

 登壇したのは、三洋電機の半田宗平氏(デジタルシステムカンパニー DI事業部 技術部 技術一課)である。同氏はXactiに代表されるデジタル・カメラやデジタル・ビデオ・カメラに使うLSIの設計に携わっている(図1)。同氏によれば、このLSIの特徴は次の三つである。すなわち、(a)データパス(画像処理演算回路)がチップ面積の大半を占める。(b)複雑なデータパスが多い。(c)Verilog-HDLとVHDLの混在設計が多い、である。

図2●従来手法の課題とCadence製品導入のきっかけ
スクリーンは三洋電機のデータ。
[画像のクリックで拡大表示]

 同氏は機器部門に所属しており、LSIの上流設計(RTL設計→ゲート・レベル・ネットリスト)に携わっている。レイアウト設計以降は、半導体メーカーが実施する。他のLSI設計と同様に、デジタル・カメラやデジタル・ビデオ・カメラ用LSI設計でも、コスト削減やTAT短縮は重要な課題である(図2)。

 課題のうち、コストに関しては、論理合成ツールによる回路規模の削減能力が影響すると述べた。数パーセント・チップ面積が違うだけで、コストや設計の手戻りがかなり異なるという。一方、TAT短縮には、論理機能等価性チェック・ツールを使ったデバグ作業の時間が深く関連しているとする。この時間は、論理合成のQoR(quality of result)からも影響を受ける。すなわち、QoRを良くすると、等価検証をパスできないことが多いとする。