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図1 2011年度連結業績の実績と、今回見直した推定値(図:シャープの資料)
図1 2011年度連結業績の実績と、今回見直した推定値(図:シャープの資料)
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図2 シャープの2011年度上半期決算を東京で説明する、同社 代表取締役 兼 副社長執行役員の安達俊雄氏
図2 シャープの2011年度上半期決算を東京で説明する、同社 代表取締役 兼 副社長執行役員の安達俊雄氏
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図3 液晶テレビ事業の状況(図:シャープの資料)
図3 液晶テレビ事業の状況(図:シャープの資料)
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図4 液晶事業の状況(図:シャープの資料)
図4 液晶事業の状況(図:シャープの資料)
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図5 太陽電池事業の状況(図:シャープの資料)
図5 太陽電池事業の状況(図:シャープの資料)
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 シャープは2011年10月27日に、2011年度上半期(2011年4~9月)の連結決算を発表した(決算短信のPDFファイル)。売上高は、前年同期比12.6%減の1兆3146億円、営業利益は同22.8%減の336億円だった(いずれも1億円未満は四捨五入)。2011年6月3日に発表した2011年度上半期の推定値に比べ、売上高は1645億円減、営業利益は15億円増だった。

 2011年度上半期のセグメント別の売上高は、AV・通信機器、健康・環境機器、情報機器の3事業から成る「エレクトロニクス機器」が前年同期比9.0%減の8672億円、液晶、太陽電池、その他電子デバイスの事業から成る「電子部品」が同18.8%減の4474億円だった。営業利益は、エレクトロニクス機器が23%増の461億円、電子部品が72.5%減の44億円である。

液晶テレビ事業は黒字を確保

 エレクトロニクス機器セグメントの「AV・通信機器」部門は、上半期の売上高が15.1%減の5807億円、営業利益が21.5%減の1532億円だった。そのうち液晶テレビ事業は、国内市場でアナログ・テレビ放送停波後の販売減や需要の中・小型品へのシフトなどがあったものの、北米を中心に60型以上の大型品の販売が拡大したことで、第2四半期(2011年7~9月)も黒字を確保した。液晶テレビ事業での黒字は「9四半期連続」(シャープ 代表取締役 兼 副社長執行役員の安達俊雄氏)だという。また携帯電話機事業は、第2四半期も厳しい状況で推移したとする。従来型携帯電話機の販売の落ち込みや、海外メーカーとの競争の激化が顕著になった。

 電子部品セグメントの「液晶」部門は、上半期の売上高が24.2%減の4098億円、営業利益が30.3%増の71億円だった。下半期は、亀山工場におけるモバイル液晶事業の強化や、堺工場における60型品以上への生産シフトなどにより、売上高として前年同期比0.8%増の4901億円を見込む。

太陽電池事業は通期で赤字の見込み

 「太陽電池」部門は、上半期の売上高が前年同期比14.9%減の1105億円、営業損失が85億円(前年同期は21億円の黒字)だった。MW換算の販売量は前年同期並みで、国内市場では第2四半期に黒字を確保したものの、世界的な価格下落の進行や、欧州の金融不安や固定価格買い取り制度の大幅な見直しの影響を受けた。今後シャープは、太陽電池の“地産地消”の推進や、モジュール単品売りからシステム販売および発電事業への転換といった事業構造改革を進める。「2011年度通期の太陽電池事業は赤字(営業損失85億円)の見込みだが、2012年度には(赤字の状況からの)回復をはかりたい」(安達氏)とする。

 今回の決算発表に合わせて、シャープは2011年度通期(2011年4月~2012年3月)の連結業績推定値も見直した。売上高は前年度比7.3%減の2兆8000億円、営業利益は7.7%増の850億円を見込む。2011年6月に発表した年間推定値に比べ、売上高は2500億円減、営業利益は120億円減となった。想定以上の円高や、タイの洪水被害の影響を織り込んだとする。

 タイの洪水被害の影響については、次のように説明した。「二つの製造工場における直接的な被害は出ておらず、8割程度の稼働率で動いている。しかし、調達や物流の面で問題が起こる可能性がある。入手できなくなった部品の代替品の検討に奔走しているところだ。部品の代替や製造の休止などの可能性を踏まえると、生産規模ベースで数百億円レベルの影響があるかもしれない」(安達氏)という。