PR
図●ソディックプラステックの「V-Line System」の模型。プラスチックを溶融する可塑化シリンダと、プラスチックをキャビティに射出する射出シリンダとに分割しているため、可塑化シリンダ内のスクリュが前後(軸方向)に移動することがなく、可塑化シリンダにガス抜き穴を開けてもプラスチックは漏れにくい。
図●ソディックプラステックの「V-Line System」の模型。プラスチックを溶融する可塑化シリンダと、プラスチックをキャビティに射出する射出シリンダとに分割しているため、可塑化シリンダ内のスクリュが前後(軸方向)に移動することがなく、可塑化シリンダにガス抜き穴を開けてもプラスチックは漏れにくい。
[画像のクリックで拡大表示]

 ソディックプラステックは、プラスチック製品の射出成形時に発生するガスを減らし、このガスに起因するヤニなどの金型への付着物を40%低減できる装置を開発した。「国際プラスチックフェア(IPF 2011)」(2011年9月25日~28日、幕張メッセ)で、射出成形機「LA60-Vent」に装着して出展した。シリンダ内部で樹脂を溶融状態にする際、発生するガスをシリンダから逃がす機構を設けた。

 同社の射出成形機は「V-Line」と呼ばれる仕組みで、プラスチック(ペレット)を溶かす可塑化シリンダと、金型のキャビティ内にプラスチックを射出する射出シリンダが分割されている(図)。ガスが発生するのは可塑化シリンダ。この中にあるスクリュに工夫を加え、溶融プラスチックの圧力が外気と同じになる部位を設けた。ここに外部と通じる穴を設けると、圧力差がないため溶融プラスチックは外に出ていかないが、発生したガスは出ていく。

 ガス抜き穴を設けるという技術自体は以前からあったが、従来は樹脂が漏れ出す不具合が起こりやすかったという。一つのスクリュでプラスチックを溶融する役割と、溶融したプラスチックをキャビティ内に射出する役割とを兼ねる通常の射出成型機では、射出時にスクリュが前後(軸方向)に移動することによって圧力の変動が起こりやすいためだ。ところが同社の射出成形機は、可塑化シリンダ内のスクリュが射出の役割を兼ねないため前後に移動することがなく、安定してガスのみを除去できる、として開発した。