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R-Mobile A1(ルネサス エレクトロニクスのデータ)
R-Mobile A1(ルネサス エレクトロニクスのデータ)
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 ルネサス エレクトロニクスとルネサス モバイルは、フルHD動画の録画・再生が可能な携帯機器向けアプリケーション・プロセサ「R-Mobile A1」シリーズを開発した(ニュースリリース)。従来のアプリケーション・プロセサ「SH-Mobile R シリーズ」や「EMMA Mobileシリーズ」を統合したもの。PND(personal navigation device)や携帯型メディア・プレーヤに向ける。主な特徴は以下の4点。

(1)フルHD動画の録画・再生が可能

 新製品は、従来から搭載していたルネサスの動画像処理エンジン「VPU5F」に加え、新規に「VCP1」を搭載。フルHD(1920×1080画素)動画の録画・再生とフルセグ地上波デジタル放送の再生ができるようになった。VCP1は、動画像圧縮規格H.264/MPEG-4 AVC(以下、H.264)、MPEG4、MPEG2のフルHD動画を30フレーム/秒で録画・再生でき、さらに、AVSの動画再生にも対応している。これらの処理をCPUコアでソフトウエア処理した場合よりも、消費電力が抑えられるという。

 VPU5Fは、960×540画素、30フレーム/秒の動画録画・再生に対応する。このため、VPU5FとVCP1を内蔵する新製品は、地上波デジタル放送のフルセグ放送とワンセグ放送の同時受信に対応可能である。移動体での強電界、弱電界時に表示をシームレスに切り替えられるとする。放送規格としてはISDB-Tに対応。今後、中国のCMMBとCTTB(DTMB)、欧州のDVB-Tなど、世界各国のデジタル・テレビ放送規格に対応する予定という。

(2)3Dグラフィックス機能を向上

 GPUは、英Imagination Technologies Ltd.の「PowerVR SGX540」を採用した。これにより、新製品の3D描画能力は最大2000万ポリゴン/秒となり、従来品に比べて約30%向上した。インタフェースはOpenGL ES2.0、OpenGL ES1.1、OpenVG1.1に対応する。

(3)ARMのCPUコア「Cortex-A9」搭載でオープンOS対応

 新製品には、最大動作周波数800MHzの英ARM Ltd.のCPUコア「Cortex-A9」とルネサスの「SH-4Aコア」を各1個搭載した。これにより、処理能力は最大3.7GIPSとなった。ルネサスによれば、PND向けアプリケーション・プロセサとして業界最高レベルという。OSは、Linux、Android、Windows Embedded Compact7.0、Windows Embedded Automotive7.0に対応する。また、メディア・エンジン制御向けにSH-4Aを搭載したことで、地上波デジタル放送などの大容量データのリアルタイム制御が可能という。

(4)DDR3コントローラや周辺機能を内蔵

 さらに、バス幅32ビット、400MHz動作のDDR3メモリ(DDR800)コントローラを装備しており、高性能、安価なメモリを利用できるとする。さらに、USB2.0やGビットEthernet対応のMAC、HDMI表示コントローラなどの周辺機能を搭載したことで、機器開発時のコストが低減できるとしている。

 新製品は、2011年11月10日にサンプル出荷を開始した。量産は2012年3月に始め、2013年には量産規模を50万個/月とする計画。サンプル価格は5000円/個である。また、3Dグラフィックス処理機能を搭載しないピン互換品の「R-Mobile A1S」を4000円/個で提供する。このほか、モバイル端末向けにLPDDR2メモリ(DDR800)コントローラを搭載した小型・低消費電力の製品や、CPU動作周波数を1GHzに上げた製品を投入する予定。

 同社は、2011年11月16日~11月18日にパシフィコ横浜で開催される「Embedded Technology 2011」で、新製品の展示・実演を予定している。