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講演する大日本スクリーン製造の西原敏明氏
講演する大日本スクリーン製造の西原敏明氏
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 東日本大震災の発生以降、節電管理の面からも注目度が高まっているエネルギー管理の新しい国際規格「ISO50001」の認証取得と事業への活用について、半導体製造装置大手の大日本スクリーン製造の西原敏明氏(同社 ビジネス サービスセンター 総務グループ 環境安全推進部 部長)が「計測展2011 TOKYO」の専門カンファレンスで講演した。ISO50001は2011年6月に国際規格として発行された。大日本スクリーンはこのISO50001にいち早く取り組み、2010年7月に、国際規格案(DIS)の段階で世界初の認証を取得している。西原氏は、この認証取得をはじめ、同社のエネルギー管理活動の中心的な役割を担う。

 西原氏が講演で強調したのが、ISO50001の認証取得などの取り組みを企業内で円滑に進めていくためのポイントである。同氏は三つのポイントを挙げた。

 第1は、経営層が目標を立てることである。これまでのエネルギー管理は社内の草の根活動に頼る場合が多かったが、経営層が関与することで求心力が生まれ、活動がスムーズに進むようになるという。そのためには、経営層をやる気にさせるための仕掛け作りが必要であるとする。西原氏は、「エネルギー削減はコスト削減と同等の意味を持つことを定量的に示し、ISO50001認証取得によるエネルギーの効率化は直接収益に結びつくことを経営陣に説いてまわった」という、自身の経験談を語った。

 第2は、ISO50001認証取得を目的とした新システムの構築にとらわれず、これまでの国際規格である「ISO14001」の仕組みを活用することである。ISO14001は、廃棄物削減や化学物質管理など広範囲にわたる環境管理の国際規格である。管理の深さはISO50001には及ばないが、エネルギー管理も対象に含んでいる。従って、ISO14001認証取得のために、エネルギー管理の活動を現場で実施している企業は多い。こうした活動を利用して、シンプルで実際に使える仕組みを作ることが重要であるとした。西原氏も、こうした体制づくりに5カ月前後かけたという。体制が固まってからは、約2カ月で認証を取得できたとする。

 第3は、完璧を求めず、メリハリをつけることである。西原氏によると、企業にはエネルギーを消費する様々な機器があるが、上位20%の機器が、全エネルギーの80%を消費しているという。この上位20%の機器のエネルギー管理に重点を置いて、すべてを管理するのではなく、メリハリをつけることが重要だとする。