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 中国・深センで11月17~18日に開催された「第7回中国国際顕示大会(7th China International Display Conference:CIDC2011)」では、冒頭で中国大陸と台湾の海峡両岸におけるFPD産業の発展・交流を進めるための調印式が行われた(Tech-On!関連記事1)。その後の講演では、中国大陸および台湾の双方のキーパーソンが、両岸交流にいたる背景を語った。そこから今後の両岸FPD産業の進む道を読み解くことができる内容だった。

中国政府は「十二五」でFPD産業を強力に後押し

 「海峡両岸平板顕示産業発展交流大会」の調印式後の基調講演では、最初に工業和信息化部 副司長の趙波氏が発展する中国大陸のFPD産業の状況と直面する問題などについて発言した。さらに同氏は、「十二五(第12次5カ年計画)」の期間(2011~2015年)におけるFPD産業の発展のための重点項目を紹介した。

 TFT液晶パネルについては、高世代生産ラインの建設、セットの部品・材料・製造装置の現地化を支援する。また、低温多結晶Si TFT技術などに注目していく。PDPについては、生産規模の拡大を推進するとともに、技術革新を強化する。また、完全な産業チェーンおよび産業セットの現地化を進める。

 有機ELディスプレイについては、「OLED創新プラットフォーム」を建設し、アクティブ・マトリクス駆動有機ELの産業化を推進する。また、有機ELの産業チェーンを育成し、国際的な競争力のある有機EL企業の建設を促進する。このほか、3次元(3D)ディスプレイや電子ペーパーなどの新型ディスプレイ技術の発展、省エネ、軽量化などの技術応用に注目する。こうした政府の考え方を、趙波氏は紹介した。

中国大陸から見た「両岸交流」の背景と意義

 中国電子視像行業協会(CVIA)秘書長兼副会長の白為民氏は、「海峡両岸平板顕示促進会工作組」の常務副会長の立場で講演し、FPD分野における両岸協業の回顧、中国カラー・テレビ業界の現状と動向、今後の両岸協業への提案について、以下のように述べた(写真1)。

 台湾との交流がスタートした経緯は、2008年、中国大陸側におけるパネル供給量が1000万枚不足したことに端を発している。2009年には1740万枚のパネルを台湾から調達し、その後も継続的な取引が続いている。2011年には中国大陸のセット・メーカー8社が3000万枚のパネルを調達した。

 中国大陸と台湾はこれまで、テレビのアフター・サービス、技術基準の制定、技術交流と産業チェーン協業,資本金運営と技術融合において連携してきた。今後の協業については,特許問題が産業の発展を制約する重要な要因となる。そこで、2011年6月に両岸促進会の協力で特許合作戦略協議を調印し、両岸連携により特許問題での協業を加速し、Win-Win関係の構築を推進する。また、主流となる液晶テレビのパネル・サイズを共同で標準化していくことを目指す。さらに,パネル構成とコネクタの統一基準を制定するなどのプラットフォームを作り上げ、双方の優位性を発揮していく。

 中国大陸から見ると,台湾はFPD産業の川上(材料~パネル製造)で優位性を持っている。セット製造を担う大陸側と協力して標準化などを進めていけば、低コスト化などにおいて、双方の相乗効果でより強い力を得ることができ、Win-Winの関係を構築できるという。

写真1 「海峡両岸平板顕示産業発展交流大会」で講演する「海峡両岸平板顕示促進会工作組」の常務副会長の白為民氏。著者が撮影。
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