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図 2011年度第3四半期決算説明会に出席した富士通 代表取締役社長の山本正已氏
図 2011年度第3四半期決算説明会に出席した富士通 代表取締役社長の山本正已氏
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 富士通は2012年1月31日、2011年度第3四半期(2011年10~12月)の決算を発表した(決算概要のページ)。売上高は前年同期比1.5%減の1兆797億円、営業利益は同85.0%減の31億円だった。併せて同社は、タイで発生した洪水の影響などによって2011年度通期(2011年4月~2012年3月)の業績予想を下方修正することを発表した(発表資料)。売上高は4兆4900億円、営業利益は1000億円を見込む。2011年10月26日に公表した予想に対し、売上高で500億円、営業利益は350億円、それぞれ下方修正した。

 決算発表会に出席した富士通 代表取締役社長の山本正已氏は、「2011年度は震災からの速やかな復興と、通期での増収増益を目指してきた。第1~2四半期は予定通りだったが、第3四半期にタイの洪水などの色々な問題が起こり、減収減益となった。残念ながら通期の見通しも減額せざるを得ない。外部環境の影響が大きかったのは確かだが、それをクリアできない本業の弱さがあった」と振り返った。今後は「さらなる構造改革により新たな体制を整えていく」とした。

 第3四半期の減収減益要因で大きかったのは、タイの洪水による影響である。売上高でマイナス340億円、営業利益でマイナス140億円の減額要因となった。部品調達の遅れや顧客の生産調整などによる減収やコスト増加が携帯電話機、オーディオ・ナビゲーション機器、LSIなどで発生したという。また、為替の影響によって売上高が前年同期比で約220億円減少した。

 分野別の業績は次の通り。「テクノロジーソリューション」事業は売上高が6861億円(前年同期比4.5%減)で営業利益が259億円(同9億円増)、「ユビキタスソリューション」事業は売上高が3011億円(同4.0%増)で営業利益が20億円(同16億円減)、「デバイスソリューション」事業は売上高が1381億円(同11.1%減)で営業損失が84億円(同168億円減)だった。

 パソコンや携帯電話機、オーディオ・ナビゲーション機器などを含むユビキタスソリューション事業では、HDDの調達難でパソコンの販売台数が伸び悩んだが、スマートフォンの販売の好調さが増収に寄与した。

 LSIや電子部品などのデバイスソリューション事業は、次世代スーパーコンピュータ向けマイクロプロセサの生産の終息や、洪水後のデジタルAV機器向けLSIの需要回復の遅れなどで売上が減少し、製造ラインの稼働率の低下などで損失が拡大した。デバイスソリューション事業について山本氏は「現時点で明らかにできることはないが、何らかの手を打たなければならない状況」として、事業の見直しを示唆した。