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 富士フイルムホールディングスは、可搬型の超音波診断装置を開発・製造・販売する米SonoSite, Inc.を買収する(ニュースリリース)。2012年1月17日から2月15日にかけて、SonoSite社の株式の公開買付を実施し、発行済み株式の約97.39%を取得する。買収金額は株式取得費用に、転換社債やオプションなどその他証券に関する支払いを加えて、約9億9500万米ドル。取引は2012年3月下旬に完了する予定だ。

 超音波診断装置は、体表にプローブを当てて超音波を発生させ、体内で反射した超音波を受信し、画像データとして処理するもの。臓器・血管・神経などの様子を非侵襲で可視化する。さまざまな部位をリアルタイムで診断でき、X線画像診断が不得意とする軟部組織の描写力に優れるため、富士フイルムが手がけるX線画像診断とは高い補完関係にあるといえる。

 超音波診断装置の世界市場規模は5000億円弱で、医療画像診断装置の中では最大。特に、可搬型の超音波診断装置は、往診や救急の現場、患者のベッドサイドなどで使うことができ、市場は年率10%超の成長が続いている。SonoSite社は、この可搬型の世界市場で高いシェアを持つ。装置の小型軽量化に寄与するASICの設計を自社で手がけるなど、技術力の高いメーカーだという。同社の年間売上高は2億7500万米ドル(2010年実績)、従業員数は878人(2010年12月31日時点)。買収完了後も、米国Washington州で事業を続ける。

 富士フイルムは、メディカル・ライフサイエンス事業を重要な成長分野と位置付け、設備投資や研究開発を強化するとともに、積極的なM&Aで事業の拡大を進めている。今回、SonoSite社を買収することで、超音波事業をメディカルシステム事業の成長の柱にする考えだ。