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ハイアットホテル内のインテルのプライベートブースに設けられたTrigenceのデモ。ケーブルに接続されている小型基板に同社のフルデジタルアンプ「Dnote」が搭載されている。後方のデジタルスピーカーは、左から、北日本音響、オンキョー、ホシデンの各社が提供。
ハイアットホテル内のインテルのプライベートブースに設けられたTrigenceのデモ。ケーブルに接続されている小型基板に同社のフルデジタルアンプ「Dnote」が搭載されている。後方のデジタルスピーカーは、左から、北日本音響、オンキョー、ホシデンの各社が提供。
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Trigence Semiconductorの岡村淳一氏(取締役兼開発部長)と落合興一郎氏(セールス&マーケティングマネージャー)
Trigence Semiconductorの岡村淳一氏(取締役兼開発部長)と落合興一郎氏(セールス&マーケティングマネージャー)
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ハイアットホテル内には台湾企業と米国企業を中心におよそ50社がプライベートブースを構える。
ハイアットホテル内には台湾企業と米国企業を中心におよそ50社がプライベートブースを構える。
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 既報のように、COMPUTEX TAIPEIの会場は台北世界貿易センター展示ホール(TWCC)と台北世界貿易センター南港展示ホールが中心だが、TWCCに隣接するハイアットホテル台北内のスイートルームに多くのプライベートブースが設けられている。このことは、COMPUTEXのウェブサイトにもなんら情報が掲載されていないこともあり、ほとんど知られていないのではないだろうか。とはいえ、今年の場合でおよそ50社がプライベートブースを構えており、規模として決して小さくはないのが実態だ。基本的には招待顧客しか入れない、いわゆる「一見さんお断り」である。

 このようなプライベートブースのひとつである「Intel Technology Day」で、自社のソリューションを紹介したのが、日本発のファブレスベンチャー、Trigence Semiconductor社である。独自技術によるフルデジタルオーディオシステムを開発しており、先日もインテルキャピタルからの出資を獲得するなど注目を集めている(同社のニュース・リリース)。

 今回は、インテルの顧客である海外パソコンメーカー数社と、インテルキャピタルの出資先である同社ほかとのビジネスマッチメーキングが、このプライベートブースで行われたという。

 同社で取締役兼開発部長を務める岡村淳一氏は、こうした機会を次のように評価する。「当社はエンドユーザー向けに製品を開発しているわけではないので、一般の展示会場内にブースを構えて不特定多数の来場者に訴求しても、コストがかかるだけでなかなかビジネスには結びつきません。ワールドワイド規模のメーカーとコネクションを作るには、こうした具体的な企業とのマッチメーキングがとても有効と感じます」。

 実際に、同社のデジタルアンプ「Dnote」のデモを通じて、消費電力が小さいこと、サブボルト(1V以下)の低電圧でも動作すること、入力から出力まですべてデジタルで処理していること、などの特徴をマッチメーキングの相手である海外メーカーに訴求したところ、高い関心が得られたという。

 セールス&マーケティングマネージャーの落合興一郎氏は、「台湾や中国の人たちは英語が下手でもガンガンとビジネスを進めてきますし、意志決定のスピード感も違います。今回のマッチメークが即座にビジネスに結びつくわけではありませんが、私たちとしても各社とのコンタクトが得られたことを積極的に活用していきたいと考えています」と述べている。

 今年のCOMPUTEX TAIPEIにはおよそ1800社が出展しているが、残念ながら日本の企業・団体の出展はほんの数社である。プライベートブースまで設けている企業は残念ながら見当たらなかった。優れた製品やテクノロジを持ちながらも、グローバルな「売り込み」や「種蒔き」が苦手な印象をどうしても受けてしまう。

 Trigenceのケースはインテルキャピタルが仲介者となっているためどの企業も真似ができるわけではないが、COMPUTEXのような大規模なイベントを活用しながら、商談の場をいかに得るか、顧客候補となる相手企業とのコネクションをいかに作るか、といった姿勢や取り組みは、グローバルなビジネスの拡大を狙う日本企業にとってひとつの参考になるのではないだろうか。