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医療イノベーション5か年戦略では、日本式の医療を世界に広め、日本の医療産業の市場拡大・大きな成長を目指すことが掲げられている。(医療イノベーション会議の資料から)
医療イノベーション5か年戦略では、日本式の医療を世界に広め、日本の医療産業の市場拡大・大きな成長を目指すことが掲げられている。(医療イノベーション会議の資料から)
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 政府の医療イノベーション会議(議長は国家戦略担当相の古川元久氏)は2012年6月6日、国の成長戦略の柱の一つと位置付ける「医療イノベーション5か年戦略」を策定した。同戦略では、ICTの活用による医療サービスの高度化を支援することが、横断的施策の一つとして掲げられた。ICTの医療応用を目指す企業にとっては、追い風となる可能性がありそうだ。

 医療イノベーション5か年戦略では、医療関連分野を国の成長産業とするための具体的な施策を示した。大きく、(1)がんなど高齢者社会において増加する疾病に対応する創薬力の強化、(2)日本のものづくり力を生かした医工連携の強化(関連記事)、(3)ゲノム情報に基づく個別化医療への対応、といった三つのテーマが提示された。

 これら三つのテーマに対しては、それぞれ個別の施策が示されているが、同時に横断的に取り組む施策についても幾つか掲げられた。具体的には、以下の五つである。

(1)オールジャパンの研究連携体制の構築
 大学・ナショナルセンターが連携した研究体制を構築する。

(2)ICTの活用による医療サービスの高度化支援
 医療情報連携基盤(EHR)の整備を支援する。ICTの活用による、在宅を含む医療・介護モデルや、デジタル化を踏まえた新たな診断・治療システムの確立・普及を支援する。

(3)医療イノベーションを担う人材育成
 医工連携を担う人材や医療国際化や周辺サービスの創出等を担う人材、レギュラトリーサイエンスに通じる人材などを育成する。

(4)医療イノベーション推進における特区制度(国際戦略総合特区など)の活用
 医療イノベーションを推進するに当たり、国際戦略総合特区など特区の取り組みと連携する。

(5)医療イノベーションに関する広報活動の強化
 医療イノベーションの活動に関して、シンポジウムなどにより積極的に広報・普及活動を実施する。

 この他、戦略期間中に議論すべき事項として、先進的な予防医療や終末期に至る包括的ケアなどの在り方に関する調査研究などが挙げられている。