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 Webサービスの分野などで人気を博してきたオブジェクト指向のプログラミング言語「Ruby」に2012年4月、組み込み向けの軽量版「mruby」が登場した。

 生みの親であるまつもとゆきひろ氏へのインタビュー最終回(第4回)は、mrubyなど軽量Rubyプロジェクトの今後の方向性について聞いた。(聞き手=進藤 智則)

(第1回の記事はこちら、第2回の記事はこちら、第3回はこちら

 なお、日経エレクトロニクスの最新号(2012年6月11日号)において、軽量Ruby「mruby」の解説記事「『組み込み』に進出するプログラミング言語Ruby 」を掲載しております。ぜひ併せてご一読下さい。

――mrubyは、現状ではデバッガがまだないようです。いずれ出てくると思ってよろしいのでしょうか。

 デバッガは、割り込み対応などと比べれば、ずっと緊急度の高い課題だと認識しています。今はmrubyのアプリにエラーがあっても、そのエラーの場所の情報が表示されない。行数も出ない。コンパイル段階では出るのですが、VMでの実行時には出ない。これは直さないといけないと思っています。優先度の高い課題です。

軽量版のmrubyを開発したまつもと氏(写真:新関 雅士)
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 難しいのは、一度、バイト・コードにコンパイルしてしまうと、元のソース・コードの情報がほぼゼロなんですね。そうすると、行番号をどうやって持つのかと。

――いつぐらいに登場するのでしょうか。

 時期は断言できないですが、できるだけ早い方がいいだろうと思っています。何しろ私自身も(mrubyで)バグが出たときに、(ソース・コード中の)どこで出たんだろうと思うときがあるくらいですので。

――現状でmrubyのアプリケーションを書かれている方は、自分で「puts」文などを入れる以外、デバッグのしようがないということでしょうか。

 そういうことです、現時点では…。困ったものです。

――デバッガの実装は、作業的にかなり大変なものになるのでしょうか。