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今回の研究を踏まえた将来のイメージ(リリースから)
今回の研究を踏まえた将来のイメージ(リリースから)
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 名古屋大学は、富士通研究所および富士通と共同で、健康情報を収集・可視化する研究を開始した。富士通研究所が開発した、健康情報を測定する腕時計型センサと、データ収集・分析・可視化システムを活用する。

 今回の研究では、腕時計型センサで取得する行動・環境情報や患者が入力した日誌情報を、患者と医師の間で容易に共有することを目的として、大きく以下の三つの研究を実施する。

(1)行動・事象日誌「おひさまカレンダー(仮称)」で、自身の行動・事象の記録
 夜尿症を対象に、食事時間や水分摂取量、トイレの時間や回数、夜尿発生の有無などを、実験協力者と家族に入力してもらう。いつもと違う行動や事象発生など、変化への気付きを期待する。

(2)腕時計型センサを通じた個人の健康情報の収集と可視化
 行動・事象日誌を補完するために、腕時計型センサを実験協力者が身に着け、健康情報を自動収集して可視化する。腕時計型センサは、水分センサによる夜尿の事象検知や温度センサなどによる環境情報、加速度センサなどによる行動情報といった、健康にかかわる情報を取得できる。

(3)状況変化の即時通知と行動・事象記録の分析・可視化
 センサのデータと入力データを統合して収集・分析・可視化するシステムによって、夜尿の事象発生を、水分センサで検知して即時に通知することで、家族による迅速な対応を可能にするといった、QoL(Quality of Life)の向上を目指す。事象発生と、収集された他の情報の関係性の抽出も試みる。

 名古屋大学は、産学官の連携や医工連携などの融合研究を推進する研究センターとして、「予防早期医療創成センター」を2010年4月に設置した。コンセプトとして「手のひらに名医・大病院」を掲げ、個人の体調のわずかな変化をいち早くとらえ、これまで実現できなかった予防や早期医療の提案を目指している。同センターは、今回の共同研究について、「夜尿症患者の正確な行動記録や関連データの解析が可能となるため、夜尿症の病態解明の一助となり、最終的には、夜尿(失禁)の予測にも繋がることが期待できる」としている。