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トヨタが2012年9月に披露したワイヤレス給電技術を採用した試作車。「プリウスPHV」がベース。同車に、角形コイルを搭載したとみられる。
トヨタが2012年9月に披露したワイヤレス給電技術を採用した試作車。「プリウスPHV」がベース。同車に、角形コイルを搭載したとみられる。
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 トヨタ自動車が開発中のワイヤレス給電技術に使うコイルとして、四角形の平板に銅線を巻く角形を検討していることがわかった。角形を載せた試作車を造り、性能を評価している。角形の課題は、電波法を満足する水準に電磁波の漏れを抑えること。試作車の段階ながら、トヨタは同法を満足するメドが立ったようだ。

 自動車向けワイヤレス給電技術のコイルの形には、円形と角形の大きく二つがある。その形で磁路が決まるので、給電側と受電側で形をそろえないと二つのコイルの間を磁束が効率よく通らない。二つに互換性がない上、それぞれ一長一短がある。どちらを選ぶのか世界のメーカーの間でほぼ2分されているのが現状だ。

 角形は、四角の平らなフェライトコアに銅線を巻いてコイルにしたもの。磁束は平板コアの横から出て、もう一方の平板コアの横に入る。利点は、水平方向の位置ずれに対する許容量が大きいことである。ただし電磁波の漏れは大きくなりがちだ。磁束は下の平板コアの横から水平方向に出て上の平板コアの横側に入るので、磁路が水平面に広がりやすい。トヨタはコイルを覆う外装などを工夫して、磁路の広がりを抑えているようだ。

 一方で円形は、平らなドーナツ状のフェライトコアなどの上にコイルとなる渦巻き状の銅線を置いたもの。角形と比べて水平方向に電磁波が漏れにくい。給電側のコイルの内側から出る磁束が、受電側のコイルの内側を貫く。磁束が上から下に通るので、平たい導体を給電側の下、受電側の上に置けば磁路を閉じやすいからだ。水平方向への位置ずれの許容量については、角形と比べて小さい。