【図1】普通紙を積層する方式でフルカラーの立体モデルを造形できる3Dプリンタ「Mcor IRIS 3D color printer」。
【図1】普通紙を積層する方式でフルカラーの立体モデルを造形できる3Dプリンタ「Mcor IRIS 3D color printer」。
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【図2】「Mcor IRIS 3D color printer」で作製した立体モデル。
【図2】「Mcor IRIS 3D color printer」で作製した立体モデル。
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【図3】カラー印刷した紙を、造形エリアに運んでいるところ。
【図3】カラー印刷した紙を、造形エリアに運んでいるところ。
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【図4】断面の輪郭形状をカッティングしているところ。
【図4】断面の輪郭形状をカッティングしているところ。
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 アイルランドMcor technologies社は、普通紙を積層する方式でフルカラーの立体モデルを造形できる3Dプリンタ「Mcor IRIS 3D color printer」を、米Dassault Systemes SolidWorks社が開催した「SolidWorks World 2013」に出展した。普通紙に対して通常のインクジェット・プリンタで画像を印刷した後、その紙を1枚ずつ断面形状に切断し、接着していく。

 Mcor IRIS 3D color printerはまず、断面形状(1枚1枚の紙)において立体モデルの表面に相当する部分(輪郭線)にインクジェット・プリンタで色をつける。インクジェット・プリンタは市販品(エプソン製)だが、「紙に浸透するようにインクは独自のものを使っている」(同社)という。輪郭線部分に加えて、位置合わせ用のマークも紙の四隅に印刷しておく。

 インクジェットプリンタで着色した紙は、立体モデルの最下層が一番上となるように順番に重ねておく。この状態で、3Dプリンタ本体に紙の束をセッティングする。

 3Dプリンタ本体では紙を1枚ずつ、造形エリアに移動する。この際、前述のマークを参照して位置決めすることで、輪郭線の相対位置の精度を保っているという。

 造形エリアに運ばれた紙は、まずカッタによって輪郭線が切断され、その後、接着剤を塗布される。切断時には輪郭線のほか、立体モデル(断面形状の輪郭線)の外の部分にも切り込みが入れられる。これは、造形完了後に立体モデルを取り出しやすい、つまり、立体モデル部分以外を排除しやすいようにするためだ。同様の理由で、接着剤は全体に塗布される。

 接着剤は、周囲に突起が付いた小さな円板状の部品を紙表面に接触させることで塗布する。突起に接着剤を付け、円板を少しずつ回転させながら紙に押し付ける。このため、紙の表面にはドット上に接着剤が塗布されることになる。断面形状の部分は密度が高く、それ以外の部分は密度が低くなるように、円板の動きを制御する。

 この状態で、次の1層上の紙を造形エリアに搬送し、上に重ねる。すると、造形エリア全体が上昇して上部のプレートとの間で圧縮する。つまり、重ねたばかりの紙を押し付けて、その下の紙の上に塗布済みの接着剤によって固定するわけだ。

 最大造形寸法は256×169×150mm、価格は約5万ドル。日本市場には未参入だが、現在、代理店を探しているという。