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図1●今回のDSPの構成 富士通研のデータ。
図1●今回のDSPの構成 富士通研のデータ。
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図2●ベクトル・エンジンの構成 富士通研のデータ。
図2●ベクトル・エンジンの構成 富士通研のデータ。
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 富士通研究所は2013年2月1日に、携帯電話機のベースバンド処理に向けたDSPを開発したと発表した(ニュース・リリース)。このDSPは、スーパーコンピューターの開発で培ったベクトル処理方式を採用しており、例えばLTE(long term evolution)のOFDM(orthogonal frequency division multiple)の処理などに効果的だという。

 汎用のプロセサ・コアとベクトル・エンジンから構成され(図1)、ベクトル・エンジンには演算パイプラインが2本と、ロード/ストア命令を処理可能なパイプラインが2本ある(図2)。ベクトル長は64データで、これを8個づつ8回に分けて処理する方式を採った。このベクトルエンジンは、特にベースバンド処理に最適化したと同社は説明している。

 28nmプロセスを使ってこのDSPを実装した場合、メモリを除いたチップ面積は0.4mm2、250MHz動作では最大12GOPSの処理が可能である。その際の消費電力は30mWに抑えられていて、従来のDSPに比べて20%の省電力化を達成したという。

 すでに、このDSPはアクセスネットワークテクノロジ(Tech-On!関連記事)の通信処理プロセサICに搭載され、同ICは富士通製のスマートフォンなどで採用されている。また、富士通研は、このDSPの詳細を、2013年4月22日から台湾で開催される国際会議「2013 VLSI-DAT(2013 International Symposium on VLSI Design, Automation and Test)」で発表する予定である。