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通訳やコーディネーターの雇用効果も

 医療観光活性化により、2011年は韓国を訪問する外国人患者の入国から出国まですべてをサポートする医療コーディネーターや通訳など6545人の雇用増加効果があった。医療観光後の継続的な患者ケアのため、韓国総合病院の海外進出も活発になり、生産誘発効果は1兆ウォンに及ぶと見込んでいる。大韓病院協会は、医療観光活性化のためには、全患者の5%までに制限されている総合病院の外国人患者数を10%に拡大する規制緩和が必要だと主張する。

 保健福祉部だけでなく韓国観光公社と文化体育観光部も、医療観光産業を育成するための支援を行っている。医療通訳や、医療観光コーディネーター養成のための教育プログラムを運営していて、教育費の6割を国家補助金で負担している。

観光資源に乏しい自治体の活性化にも

 医療観光は観光資源に乏しい自治体でも医療技術で観光客を誘致できることから、地域経済の活性化にもつながる。

 国土海洋部は、韓国の内陸地域の地域経済発展のため、休養型医療観光事業を企画している。内陸には高麗人参や薬草などを栽培する農家が多いので、韓国の伝統漢方である「韓方」を取り入れたヘルスケアで健康を維持し、ゆっくり休むヒーリングの旅を提案するというもの。外国人専用の医療観光バスを運航することで自治体間の移動を便利にし、内陸地域をすべて回れるようにした。韓国のドラマやK-POPが人気の東南アジアの国々を対象に宣伝活動をしている。韓国保健福祉部は、外国人患者誘致のために大邱、仁川、済州などの六つの自治体に10億ウォンの国費を支援している。

 仁川医療観光財団と仁川市の総合病院は、2013年5月1日に中国の労働節連休に合わせて仁川港と中国の天津港を往復する定期クルーズ便が就航することを記念し、「クルーズ医療観光」を企画した。クルーズは観光客2000人と乗務員700人が乗船できる5万トン・クラスの旅客船で、年間22回往復する。クルーズに乗って仁川港に到着する中国人観光客を対象に採血をする健康診断、X線CT装置やPET、MRIを利用した早期がん診断サービスなどを提供する。このクルーズ医療観光のために仁川市と中国のハイナングループは2012年12月にMOUを結んだ。