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システムの概要
システムの概要
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健診時の心電図画像なども個人の携帯電話機などで見られる
健診時の心電図画像なども個人の携帯電話機などで見られる
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筆者が取材直前に測定したデータが、取材中に携帯電話機から閲覧できるようになっていた
筆者が取材直前に測定したデータが、取材中に携帯電話機から閲覧できるようになっていた
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 災害時のBCP対応を目的とした健診・診療データの外部保存と、患者個人の健康管理に向けた健診・診療データの提供――。この二つを両立した医療情報連携システムを、労働保健協会が構築した。2013年4月15日に試験運用を始め、同年5月13日に正式な稼働開始の予定である。

 大坪グル-プ関係先の4健診機関(労働保健協会、東都クリニック、霞が関ビル診療所、医療法人生光会)の健診データ、7病院(三軒茶屋病院・三軒茶屋第一病院・三軒茶屋第二病院、東和病院、青葉病院、ホスピス三軒茶屋、ホスピス玉川)の診療データを連携するシステム。厚生労働省の支援を受けて開発。システムの設計・実装は、KDDIと富士通が担った。

 「健康診断は何十年も変わっていない。変化が必要だ」と、労働保健協会 会長の大坪修氏は語る。医療データのデジタル化やBCPへの関心の高まりに加え、データ・センターやスマートフォンが普及してきていることが、今回のシステムの開発・実現につながったと説明する。

健診・診療データの相互参照を実現

 健診・診療データの外部保存については、遠隔地のデータ・センターに1日1回、自動的にバックアップする。災害時に健診機関や病院が被災しても、バックアップ・データを利用して、健診・診療システムを再構築できる。健診データは、血圧などの測定値、レントゲン・眼底写真・心電図などの画像、血液検査データなどが対象。各健診機関の独自フォーマットで保存する。一方、診療データはSS-MIX形式で保存。受診歴や病名、投薬、検査結果、CT・MRI画像、電子カルテ情報の一部などが対象である。

 今回のシステムを運用する前出の11機関では、健診・診療データを相互に参照することができる。健診と医療の連携を実現し、より効果的な治療を行うことを可能にした。

スマホなどでデータ確認が可能

 患者個人への健診・診療データの提供については、前述の保存データを有効活用する。患者は、スマートフォン(Android端末/iPhone)や携帯電話機を利用して、自分の健診・診療データを無料で閲覧できる。データを振り返って健康増進に活用したり、病院での診察の際に参考に提示したりすることができる。なお、診療データの閲覧に関しては、患者が希望すると同時に、医師が了解した場合に限られる。

 この健診・診療データの閲覧と連動する形で、健康管理用のアプリケーション「Well-Being」も無料で提供する。運動記録や食事記録、体調記録などにより健康管理やダイエットの支援するアプリケーションである。当初はWebサービスとして提供するが、将来的にはスマートフォン対応も予定しているという。

 今後は、大坪会グループの病院・健診機関全体への連携・展開を図る考え。さらに、東京都産業保健健康診断機関連絡協議会や全国労働衛生団体連合会に採用の提案を進めているという。