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ソニー 社長兼CEOの平井一夫氏
ソニー 社長兼CEOの平井一夫氏
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2013年度の基本方針
2013年度の基本方針
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エレクトロニクスのコア事業における、2014年度の経営数値目標
エレクトロニクスのコア事業における、2014年度の経営数値目標
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 ソニーは2013年5月22日、2013年度の経営方針説明会を開催した。同社社長兼CEOの平井一夫氏が登壇し、同氏が経営の舵を取った2012年度の実績を踏まえた上でのソニー・グループの2013年度の基本方針や、2014年度におけるエレクトロニクスのコア事業の経営数値目標などを発表した(発表資料)。

 2013年度の基本方針として、不振が続いてきたエレクトロニクス事業について平井氏が示したのが、以下の5項目である。

 (1)三つのコア事業(モバイル、イメージング関連、ゲーム)の変革を加速
 (2)テレビ事業の黒字化
 (3)グループの総合力を生かした新興国での成長戦略の加速
 (4)持続的な成長のための新規ビジネス(メディカル、セキュリティー)の強化
 (5)事業ポートフォリオのさらなる見直し

 これら5項目は、2012年4月12日に開催した前回の経営方針説明会で平井氏が示した内容と基本的には変わらない(Tech-On!関連記事)。だが、2012年度の成果を踏まえ、表現を変えている。(1)に含まれるモバイルでは、世界60カ国で販売するスマートフォン「Xperia Z」の好調を受け、自社製の高性能なCMOSセンサを活用するといったソニーの総合力を生かした魅力ある製品を引き続き市場に投入できるとする。

 同じく、(1)のあるイメージング関連について平井氏は「少し足の長い話」と前置きし、新分野への展開を視野に入れたセンサ技術の開発を積極的に進めると語った。可視光領域を超えたセンシング、例えば被写体との距離や動き、形状、色といった様々な情報を取得・識別するイメージ・センサの使用用途をさらに広げる技術の開発に力を入れるとする。

 (2)のテレビ事業については、2012年度の「再建」という表現から「黒字化」に変わった。この背景には、テレビ事業の営業損失が2011年度の2075億円から2012年度は696億円と1/3近くに圧縮できたことがある。付加価値の高い品種へのシフトや、新興国地域にて地域のニーズに合った製品投入、固定費やオペレーション・コストの削減を続けることで、黒字化達成を目指す。平井氏によれば、国内市場においてソニーは46型以上の大型機種の比率を高め、かつ上位機種で高いシェアを獲得したことにより、ソニー製品の平均単価は業界平均より5万円以上高くすることができたとする。

 (4)で掲げた新規ビジネスでは、ソニー・オリンパスメディカルソリューションズを立ち上げた。さらに、ライフエレクトロニクス事業や医療用キー・デバイスの事業強化などにより2020年に2000億円規模の事業に伸ばす目標を掲げる。

コア3事業の営業利益率の目標を見直し


 2013年度はこうした取り組みを進め、続く2014年度に経営数値目標としてエレクトロニクス事業で掲げるのが、コア事業(モバイル、イメージング、ゲーム)でエレクトロニクス事業全体の売り上げの約65%、営業利益の約80%を稼ぎ出すことである。

 経営方針説明会では、コア事業の2014年度における売上高および営業利益率の目標を示した。モバイル事業(スマートフォンやタブレット端末)は売上高1兆5000億円と営業利益率4%、イメージング関連事業はそれぞれ1兆3000億円と10%以上、ゲーム事業はそれぞれ1兆円と2%である。各コア事業の売上高と営業利益率の目標は2012年4月に掲げていたが、市場環境の変化を受けて今回一部を変更した。

 モバイル事業については、2012年4月の経営方針説明会では売上高1兆8000億円とし、営業利益率の数値目標は示さず「収益性の大幅改善」としてきた。そのときにはパソコンを含んでいたが、今回の経営方針説明会で掲げたモバイル事業での数値目標ではパソコンを除いている。平井氏はパソコンの事業について、「収益を重視し、2013年度に黒字化することを目標にする」と示すにとどめた。スマートフォンとタブレット端末を合わせた事業について、今回は営業利益率4%という達成目標を示した。Xperia Zに続くスマートフォンが好調に推移するとみていることなどが背景にあるようだ。

 2012年4月の経営方針説明会での数値と大きく異なるのが、ゲーム事業の営業利益率である。8%とした2014年度の数値目標を、今回は2%へと6ポイント下げた形だ。2013年末に発売予定の「プレーステーション 4」(PS4)を軸に、2015年以降の巻き返しを図る。