PR
インタビューに答えるUMC, CEOのP W Yen氏
インタビューに答えるUMC, CEOのP W Yen氏
[画像のクリックで拡大表示]
インタビューに同席した、UMC, Vice President, Corporate Marketing & Europe/Japan SalesのArthur Kuo氏
インタビューに同席した、UMC, Vice President, Corporate Marketing & Europe/Japan SalesのArthur Kuo氏
[画像のクリックで拡大表示]

 半導体ファウンドリー大手の台湾UMC(United Microelectronics Corp.)のCEOを務めるP W Yen氏は、2013年5月29日に東京都内で報道陣とのグループ・インタビューに応じた。同社は一時的に休止していた日本での活動を2013年3月に再開し、同年5月24日には東京都内で技術ワークショップを開催するなど、日本でのビジネス拡大に強い意欲を示している。今回のインタビューでも、Yen氏は日本市場に対する強い思いを語った。質疑応答の主な内容は以下の通りである。

─UMCは最近、日本でのマーケティング活動を強化している。日本でビジネスを拡大する上で、UMCにはどのような強みがあるのか。

Yen氏 我々は先端ロジック・プロセスに加えて、スペシャリティ・プロセスと呼ばれる技術に力を入れている。これはCMOSイメージ・センサや車載IC、電力制御IC、MEMSなどに向けたプロセス技術であり、これらの製品分野に強みを持つ日本のIDM(垂直統合型半導体メーカー)によくマッチする技術だ。加えてUMCは、プロセス技術の柔軟性(フレキシビリティ)を大きな特徴としており、自社技術を顧客に押しつけたりはしない。プロセス技術を顧客と共同開発したり、顧客のプロセス技術を我々の工場に移管したりすることによって、顧客が本当に必要とする技術を提供する。日本のIDMは我々と組むことにより、彼らのプロセス技術の強みを損なうことなく、製造を外部委託できるようになる。

 日本には有力なIDMが多く存在するだけでなく、自動車や産業分野に有力なシステム・ベンダーが存在する。日本のIDMとシステム・ベンダー、そして我々が協業することによって、強力なサプライ・チェーンを作ることができる。このことは、日本の顧客が世界市場でのポジションを高めることにもつながるはずだ。

─ファウンドリー市場は成長を続けているが、強豪がひしめく市場でもある。業界首位の台湾TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd.)に加え、ここにきて米GLOBALFOUNDRIES社や韓国Samsung Electronics社、米Intel社などが急速に存在感を高めている。この状況下、UMCはどのように勝ち抜いていくのか。

Yen氏 設備投資に見合う利益を上げられているか、といった観点では我々はGLOBALFOUNDRIES社などの新興勢力には引けを取っていない。ただし、UMCが過去数年間、設備投資などで保守的な姿勢を取ってきたことは事実だ。昨年11月に私がCEOに就任してからは、アグレッシブな姿勢に転じている。世界各国でセールス活動を強化しており、技術アピールや顧客へのサポートも強化している。

 現在、我々のスペシャリティ・プロセスへの引き合いは非常に強く、四半期ベースの売り上げも堅調に推移している。こうしたニーズに応じるために、今後は生産能力も積極的に拡大する。UMCの将来のポジションについては、強い自信があると言わせてもらいたい。

─ファウンドリー業界の再編に対する考えを聞きたい。半導体業界ではこれまで、多くのセグメントで事業統合による再編が起こってきた。ファウンドリー業界も今後、同様の方向に向かうのか。また、UMCは業界再編に対してどのようなスタンスを取るのか。

Yen氏 力を持つ少数企業への集約というトレンドは、製造装置メーカーやファブレス企業を含めて、半導体業界では避けられない流れだ。ファウンドリー業界でもその事情は変わらない。我々としては、事業・経営統合に関するあらゆる機会について、その可能性を検討する考えだ。その際に譲れない点は、我々が敗者として他社に吸収されてしまうのではなく、我々が他社のリソースを取り込む形で生き残っていくことだ。

 他社を買収して生産能力を拡大するという方向性は、十分に検討に値する。一例を挙げれば、市場成長が著しい液晶ドライバICなどではそうした必要が出てきている。

─日本のIDMの多くが半導体工場の売却に動いている。そうした中、TSMCは富士通セミコンダクターの三重工場への出資を検討している。UMCは、日本の半導体工場の買収には興味を持っていないのか。

Yen氏 かつて、そうした検討をした時期はあった。だが、日本の半導体工場は、コスト効率を左右する生産能力の点で我々の基準を満たさないと判断した。加えて、製造コストのうちの高い比率を占める電気や水などのインフラ・コストが日本は相対的に高く、これもマイナスの要素だ。我々が大規模な半導体工場を持っている台湾は、インフラ・コストが格段に安い。

450mmへの大口径化やIntel社のファウンドリー事業への見解は