PR
展示したセンサ
展示したセンサ
[画像のクリックで拡大表示]
光学系を簡易にできるという
光学系を簡易にできるという
[画像のクリックで拡大表示]

 日本精工は、2013年9月4~6日に幕張メッセで開催された分析・科学機器の祭典「JASIS 2013」において、装置を小型化できることを特徴とするバイオ・センサを展示した。同社は、ベアリング(軸受)などを主力事業とする企業。「メディカルという異分野への参入の第1弾」(同社)として、同センサの実用化を目指す。

 展示したのは、抗原抗体反応の有無などを検出するバイオ・センサ。従来のバイオ・センサは、「センサ基板の上にプリズムなどの光学部品を配置し、反応に伴って生じる屈折率の変化を大型の検出装置を用いて測定する必要があった」(日本精工の説明員)。

 これに対して開発品は、表面プラズモン共鳴(surface plasmon resonance)の原理を利用した。表面プラズモン共鳴は、金属中の電子が光と相互作用を起こす現象のこと。通常は金属中の電子は光と相互作用しないが、nmレベルの微粒子や針状の突起物の先端部が周期的に並ぶような特殊な構造をとる場合、その微細な領域中で電子と光が共鳴して非常に高い光出力をもたらすなどの現象を発現する。

 今回のセンサ基板は、表面のAu(金)の部分に微細な凹凸形状を設けることで、光を当てるだけで表面プラズモン共鳴が生じるようにした。反応の有無などによって敏感に変化する共鳴状態を検出する仕組みだ。これにより、「プリズムなどの光学部品が不要になり、検出装置も小型化できる」(日本精工の説明員)。具体的には、装置の大きさを約1/10の大きさにできる可能性があるという。

 ただし、「従来の方法に比べて、感度が一桁落ちる」(日本精工の説明員)という課題がある。そのため、「このような感度でも、小型であれば使いたいというニーズがどれくらいあるのか、今回の展示会などを通して反応を確かめた上で開発を進めたい」(同説明員)という。