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ワイヤレス充電向け受電IC
ワイヤレス充電向け受電IC
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 米Linear Technology社は、ワイヤレス充電に向けた受電IC「LTC4120」を発売した(ニュースリリース)。受電回路と2次電池充電回路を1チップに集積したICである。このICに、送電ICと送電コイル、受電コイルを組み合わせることでワイヤレス充電システムを構成できる。例えば、同社が提供している共鳴方式対応送電装置のリファレンス・デザインや、ニュージーランドPowerbyProxi社の送電装置などと組み合わせて使用できる。PowerbyProxi社の送電装置は、1個の送電装置から複数の受電装置に電力を送ることが可能だ。

 Linear Technology社は、今回のICがターゲットとする市場として、産業用電子機器や医療用電子機器、携帯型計測器、産業用/軍需用センサー機器などを挙げる。具体的には、移動したり回転したりする電子機器や、劣悪な環境で使用する電子機器、電気的に絶縁された電子機器などである。同社によると、「Qi規格に対応したワイヤレス充電システムよりも、構成がシンプル、伝送距離を延ばすことができる、ソフトウエアが不要というメリットがある」という。

 入力は、+4.25~40Vの直流電圧である。受電コイルで受け取った交流電力を、整流回路を介して直流電圧に変換して入力する。2次電池の充電フロート電圧は+3.5~11Vの範囲で設定できる。充電電流は50m~400mAの範囲で、外付け抵抗を使ってユーザーが設定可能だ。充電電圧の誤差は±1%。充電電流の誤差は5%である。外付けのマイコンによる制御は不要だ。このIC単独で機能する。受電回路を構成するタンク回路の共振周波数を調整し、高い効率で電力を受け取る同社独自技術「DHC(dynamic harmonization control)」を採用することで効率と信頼性の向上を図ったという。

 不良電池に対応するフォールト検出機能やNTCサーミスタを使った過熱保護機能、2時間の安全終了タイマー機能などを搭載した。パッケージは、外形寸法が3mm×3mm×0.75mmの16端子QFN。動作温度範囲は-40~+125℃。1000個購入時の米国での参考単価は3.55米ドルである。