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包絡線追跡に対応したDC-DCコンバータIC
包絡線追跡に対応したDC-DCコンバータIC
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 米Texas Instruments(TI)社は、包絡線追跡(エンベロープ・トラッキング)方式に対応したDC-DCコンバータIC「LM3290」を発売した(ニュースリリース)。包絡線追跡方式とは、RFパワー・アンプの高効率駆動を可能にする技術である。RFパワー・アンプへの入力信号を監視し、その包絡線(振幅)に合わせて電源電圧を調整する。こうすることで無駄な電力供給が少なくなり、効率が向上する。一般に、無線通信の帯域幅とパワー・アンプの効率はトレードオフの関係にあり、帯域幅を広げると効率は低下してしまう。しかし、包絡線追跡方式を使えば、広帯域化と高効率化の両立が可能になる。対応する無線通信帯域幅は最大20MHz。電力損失は、既存の平均電力追跡方式に25%削減、パワー・アンプの温度は20%削減できるとする。3Gや4G LTEに対応したスマートフォンやタブレット端末などに向ける。

 リニア・アンプIC「LM3291」と組み合わせて使用する。LM3290には、降圧型DC-DCコンバータと昇圧型DC-DCコンバータを集積した。入力電圧範囲は+2.5~5V。動作モードは2つある。1つは、送信電力が低い場合に使う平均電力追跡(APT)モード。もう1つは、送信電力が高い場合に使う包絡線追跡(ET)モードである。出力電圧範囲は、ETモード時が+0.6~4.5V、APTモード時が+0.4~3.81Vである。最大出力電流は1.2A。入出力の電圧差が小さい場合に向けてバイパス機能も用意した。パス・トランジスタのオン抵抗は150mΩ(標準値)である。スイッチング周波数は最大2.7MHzと高い。このため、インダクタやコンデンサに小型品が使える。

 MIPI RFFE 1.1規格に準拠したデジタル・インタフェースを備える。パッケージは、30端子DSBGA。動作温度範囲は-30~+85℃。1000個購入時の米国での参考単価は0.80米ドルである。LM3291のパッケージは12端子DSBGA。1000個購入時の米国での参考単価は0.75米ドルである。