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図1 日本電産の永守社長
図1 日本電産の永守社長
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 日本電産社長の永守重信氏は2013年10月30日、ホンダエレシスを買収したことについて、「1プラス1を4にする相乗効果を生み出し、将来は同社の売上高を2倍に増やしたい」と意気込みを語った。同社の今後の経営は、「独立採算として経営の自主性を重んじる」(永守氏)方針だ。

 既報の通り、日本電産は電動パワーステアリング(EPS)やパワーウインドーなどのモータと、ホンダエレシスの電子制御ユニット(ECU)とその制御技術を組み合わせ、モータ単体を販売する事業からシステム単位で販売する事業に転換して業績の拡大を狙う。永守社長は「かねがねECU事業を手掛けたいと考えていた。モータとECUを組み合わせてシステムとして提供すると、一般に粗利益は2~3倍に増える」と、システム事業への期待を述べた。

 ホンダエレシスの売上高のうち約95%の取引先がホンダ。これまではホンダ子会社ということで、販路が限られてきた面がある。今回、独立系である日本電産の傘下に加わることで、「世界のメーカーに販売できる」(永守氏)とした。ホンダエレシスはECU事業に加えて、ミリ波レーダやカメラなどの先進安全技術のセンサを手掛ける。日本電産はこうした事業領域も強化する方針で、今後も「M&Aをやっていく」(永守氏)考えである。

 日本電産はこれまで、車載事業では1次部品メーカー(Tier1)にモータを納入する2次部品メーカー(Tier2)の位置付けだった。ホンダエレシスを買収してシステム全体を手掛けることで、今後はTier1の位置を狙う。永守社長は「いつまでも(電子部品メーカーである)村田製作所やTDKなどと比べないでいただきたい」と語り、「(Tier1の世界大手である)Bosch社のような会社を目指す」と意気込んだ。

 永守社長は買収完了後にホンダエレシスの社名を変える考えで、「日本電産エレシス」にすることを示唆した。買収後は「まず日本電産とホンダエレシスの経営の差異を埋めるために日本電産の考え方をじっくりと理解していただく」(同氏)ことに力を注ぐ。なお買収価格については公表していないが、永守社長は「非常にリーズナブル」であることを強調した。