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Chouki Aktouf氏 Tech-On!が撮影。
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「STAR」プラットフォームのイメージ DeFacToのデータ。
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STARで実現可能な機能の例 階層をまたぐ移動も1ボタンで可能に。DeFacToのデータ。
STARで実現可能な機能の例 階層をまたぐ移動も1ボタンで可能に。DeFacToのデータ。
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「STAR-Power」の概要 DeFacToのデータ。
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 RTL設計や検証に向けては、多くのEDAツールが開発・市販されている。それでも設計現場では、使いやすいRTL設計・検証環境のために独自の小さなツール(ユーティリティやAPI、スクリプトとも呼ばれる)を開発して加えることが多い。こうしたRTL設計・検証環境のチューンアップに向けたEDA製品が、仏DeFacTo Technologies社の「STAR」である。

 DeFacToは2004年の創業で、2007年にはRTLでスキャンを挿入するDFT(design for testability)のEDAツール「HiDFT-Scan」を発表した(Tech-On!関連記事1同2)。このツールはリコーなど日本でも導入されている(同3)。

 STARはこのツールのベースになったプラットフォームで、tclベースでRTLの設計や検証のための機能を簡単に追加できる。DeFacToは2009年にSTARを製品として外販を始め、米Broadcom社が最初のユーザーになった。「BroadcomはM&Aを繰り返して成長したため、社内には開発元が異なるさまざまなスクリプトが存在していた。それらをまとめるために、STARを採用した」(DeFacToのPresident & CEOを務めるChouki Aktouf氏)。

 STARはオープンなプラットフォームで、tclで小さなツールツールを追加したり、社内のCADチームが開発した本格的な内製ツールを統合したりできる。さらに、市販のEDAツールで構成した既存の設計フローにSTARの環境を統合することも簡単に行えるという。これでかゆいところに手が届くRTLの設計・検証環境が構築できるとする。

 Aktouf氏によれば、STARはありそうでなかった製品だという。例えばGUIでRTLをビジュアライズできるEDAツール(記者注:多分、台湾Springsoft社が開発した「Verdi」)はあるが、テキストベースでRTLやゲート・レベルの設計をうまく編集できなかったという。STARならばGUIベースでもテキスト・ベースでも、RTLとゲート・レベル設計の編集が行えるとする。また、RTLで各種のチェックを行う製品(同:多分、米Atrenta社のSpyGlass)もあるが、顧客がカスタマイズするのは難しいという。

 Springsoftは、Verdiを顧客が自由に拡張するためのプラットフォームとして「VIA(Verdi Interoperability Apps) Exchange」を整備したが(Tech-On!関連記事4)、同社がSynopsysに買収されて以来、あまり話題に上らなくなってしまった。なお、VIA ExchangeのWeb上のコミュニティは健在のようだ(同サイトのトップページ)。

 Springsoftが自ら開発したユーティリティをVIA Exchangeで用意していたように、DeFacToもSTARベースのツールやユーティリティ、機能を複数提供している。例えば、クロック系の検証などを行う「STAR-CK」や低電力設計用回路の追加などを行う「STAR-Power」、メモリ・インスタンスにRTLのラッパをつける「STAR Memory Wrapper」などがある。