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NHKのハイブリッドキャスト・サービス用アプリ「Hybridcastランチャー」のアイコン(写真:NHK)
NHKのハイブリッドキャスト・サービス用アプリ「Hybridcastランチャー」のアイコン(写真:NHK)
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「双方向クイズ 天下統一」の番組キャラクター「天姫」が、セカンドスクリーンで操作を指示(写真:NHK)
「双方向クイズ 天下統一」の番組キャラクター「天姫」が、セカンドスクリーンで操作を指示(写真:NHK)
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クイズの解答の選択画面(写真:NHK)
クイズの解答の選択画面(写真:NHK)
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不正解の場合(写真:NHK)
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「キーワードコネクト」で、NHKの朝の連続テレビ小説「ごちそうさん」のキーワードを抽出した様子(写真:NHK)
「キーワードコネクト」で、NHKの朝の連続テレビ小説「ごちそうさん」のキーワードを抽出した様子(写真:NHK)
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「みのがしなつかし」のトップ画面。左のEPGで表示された番組に関連した映像タイトルが表示される。(写真:NHK)
「みのがしなつかし」のトップ画面。左のEPGで表示された番組に関連した映像タイトルが表示される。(写真:NHK)
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 日本放送協会(NHK)は2013年12月18日、「第2世代のハイブリッドキャスト」を同12月16日に開始したと発表した。ハイブリッドキャストとは、HTML5対応のテレビ受像機を用いて、放送番組と関連した各種コンテンツを、通信網経由でテレビやタブレット端末などに表示するサービスである。NHKなどは今後も同サービスを順次高機能化して、放送と通信の融合を進める姿勢である。

 第1世代のハイブリッドキャストは、NHKが2013年9月2日に開始した(関連記事)。NHKがWebで配信しているニュースなどのコンテンツをテレビ受像機で視聴可能にするもので、データ放送の仕組みやリモコンの「dボタン」などのユーザー・インタフェースをそのまま活用して実現した。放送番組とは直接連動しないため、放送関係者は「独立型」と呼んでいた。

 一方、今回の第2世代は、放送中の番組内容に同期、または関連したコンテンツを通信網経由でテレビ受像機や「セカンドスクリーン」とも呼ぶスマートフォンやタブレット端末に表示するサービスである。放送関係者は、「番組連動型」とも呼ぶ。

「特認業務」として許可

 ただし、NHKが番組連動型サービスを提供することは、現行の放送法では規制されている。NHKの放送番組の通信網での再配信には、初回放送時から一定期間空ける必要があるからだ。番組連動型サービスには、番組を放送中に、その番組の冒頭から再生する「時差再生(追いかけ再生)」や、番組の一部のコンテンツを表示する機能が含まれる。これらが、現行の放送法に抵触する恐れがあった。

 このため、NHKは2013年9月24日に総務省に、ハイブリッドキャストの番組連動型サービスを6種類に限定して、サービス提供を可能にする認可申請を出していた。

 総務省は2013年11月20日、この認可申請を放送法20条2項8号の「放送及びその受信の進歩発達に特に必要な業務」(特認業務)として許可した(総務省の発表資料)。今回のサービス提供開始は、この許可を受けてのものといえる。

過去の番組のダイジェストも無料で視聴可能に

 NHKが開始した番組連動型サービスは、大きく3種類ある。(1)テレビと連携したコンテンツをテレビにオーバーレイ表示したり、セカンドスクリーンに表示したりする、(2)番組中のキーワードを通信網上で検索できるようにする、(3)NHKの過去の放送番組の冒頭部分1分~3分間、またはダイジェスト映像を検索して視聴できるようにする、の3種類である。

 より具体的に(1)は、NHK総合チャンネルのクイズ番組「双方向クイズ 天下統一」の2013年12月21日 0時過ぎ(20日深夜)の放送分から提供する。同番組は、データ放送を利用した視聴者参加型の番組。ハイブリッドキャストを利用すると、リモコンの代わりにセカンドスクリーンでクイズに解答できたり、番組キャラクター「天姫」がセカンドスクリーンでしゃべったりする。

 サービスの利用には、ハイブリッドキャスト対応テレビ受像機と、無線LANやブロードバンドなどの通信環境。セカンドスクリーンとしてはAndroid端末とテレビ・メーカーのハイブリッドキャスト用アプリ、およびNHKのアプリ「Hybridcastランチャー」が必要になる。

 (2)は、「キーワードコネクト」という名称で、番組のナレーション中に出てきた名詞や人名を半自動で抽出し、キーワードとしてリストアップして、セカンドスクリーンなどに表示するサービス。視聴者がそのキーワードを選ぶと、通信網上の検索エンジンで意味を検索できる。「検索は完全に通信の世界。検索エンジンとして、視聴者が好みのものを事前に登録できる」(NHK)。

 (3)は、「みのがしなつかし」と呼び、NHKの過去のニュースや、番組の1~3分のダイジェストを検索して視聴できるようにしたもの。当初は約800本の映像を用意したという。NHKの電子番組表(EPG)の番組と関連した映像タイトルを自動的にリストアップして表示する機能も用意した。

 NHKが通信網上で提供している、VOD(video on-demand)サービス「NHKオンデマンド」との違いは、みのがしなつかしサービスが完全に無料である一方で、番組の一部しか視聴できない点。「みのがしなつかしを、NHKオンデマンドに関心を持ってもらうきっかけにしたい」(NHK)という。

 

ソチ五輪では追いかけ再生も提供へ

 NHKが9月に認可申請した6種類の番組連動型サービスには、放送中の番組の追いかけ再生や、視聴者によるカメラ映像の切り替え「マルチビュー」なども含まれる。NHKは、これらはソチ五輪(現地時間の2014年2月7日~23日)で提供する計画であるという。